人類の活動がいかに深く地球を変えたかを反映するため、「人新世」と呼ばれる新たな地質時代を設ける提案について、研究者でつくる組織が否決したことが分かりました。
CNNが5日に投票権を持つ委員3人に接触したところによると、国際地質科学連合(IUGS)の下部組織「第四紀層序小委員会」が提案を否決しました。
今回の投票は、人類の地球への影響を最も鮮明にとらえた地質学的な場所を選出する15年来のプロセスを踏まえて行われました。この取り組みを主導した「人新世作業部会」は2023年7月、カナダ東部オンタリオ州のクロフォード湖を対象地に選定したと発表。理由として、湖底のたい積物から1950年以降の原爆実験が残した地球化学的な痕跡、とくにプルトニウムの痕跡を見て取ることができる点を挙げました。
地質時代は45億年の地球史を理解するための公式の枠組み。地質学者は地球の歴史を「累代」「代」「紀」「世」「期」に区分しており、「累代」が最長、「期」が最短のまとまりとなります。