そのうえでウクライナ側がわが求もとめている戦闘せんとう機きについては「ウクライナにF16戦闘せんとう機きは現時点げんじてんでは必要ひつようない」と述のべ、今いまのところ供与きょうよする考かんがえはないと強調きょうちょうしました。

また、出口いでぐち戦略せんりゃくについて「この春はるから夏なつにかけてウクライナが戦闘せんとうを優位ゆういに進すすめ、強つよい立場たちばでその後そのごの交渉こうしょうに臨のぞめるようにしなければならない」と述のべました。

そしてロシアが一方いっぽう的てきに併合へいごうしたウクライナ南部なんぶのクリミアや東部とうぶの一部いちぶの地域ちいきの扱あつかいについては「ウクライナが決きめることだ。ただ、そこに至いたるまでの段階だんかいがあるかもしれない。すべてが一いち度どに決着けっちゃくするわけではない」と述のべ、交渉こうしょうが段階だんかい的てきに進すすむ可能かのう性せいがあるとの見方みかたを示しめしました。

この中なかでゼレンスキー大統領だいとうりょうは「ウクライナのパートナーが約束やくそくを果はたし、われわれ全員ぜんいんが課題かだいを実行じっこうすれば、勝利しょうりは必然ひつぜんだ」と述のべた上うえで欧米おうべい各国かっこくに戦闘せんとう機きなどさらなる兵器へいきの供与きょうよを呼よびかけました。

また中国ちゅうごくが発表はっぴょうしたロシアとウクライナに対話たいわと停戦ていせんを呼よびかける文書ぶんしょについて「中国ちゅうごくがウクライナのことを話はなし始はじめている。これは良よいことだ」と指摘してきし、一定いっていの評価ひょうかをしました。そして「この先さき、どうなるかわからないが、次つぎのステップ次第しだいだ。中国ちゅうごくがロシアに兵器へいきを供給きょうきゅうしないと信しんじたい。これが非常ひじょうに重要じゅうようだ」と述のべて、今後こんごの中国ちゅうごくの出方でかたを注視ちゅうしする考かんがえを示しめしました。その上うえで、習近平ちから国家こっか主席しゅせきと会談かいだんしたい意向いこうを示しめし「会談かいだんが両国りょうこくにとっても世界せかいの安全あんぜん保障ほしょうにとっても有益ゆうえきになる」と強調きょうちょうしました。

また、NHKの記者きしゃの質問しつもんにも応おうじG7＝主要しゅよう7か国かこくの議長ぎちょう国こくを務つとめる日本にっぽんについて「日本にっぽんからの支援しえんはこれまでも非常ひじょうに重要じゅうようなものだった。私わたしは岸田きしだ総理そうり大臣だいじんにウクライナを訪おとずれるよう何なん度ども打診だしんしている。いつになるかはわからないが訪問ほうもんを心待こころまちにしている」と述のべました。

記者きしゃ会見かいけんではゼレンスキー大統領だいとうりょうが記者きしゃから求もとめられて記念きねん撮影さつえいに応おうじる場面ばめんもあり、ときおりユーモアも交まじえながらあわせておよそ2時間じかん半はんにわたって質問しつもんに答こたえていました。

しかし、ロシア国内こくないでも侵攻しんこうから1年ねんにあわせウクライナで犠牲ぎせいになった人ひとたちを追悼ついとうしようと、警察けいさつに拘束こうそくされる危険きけんもあるなか、ウクライナにゆかりのある詩人しじんの像ぞうなどに人々ひとびとが静しずかに花はなを手向たむける動うごきがみられます。

ロイター通信ろいた-つうしんが配信はいしんした映像えいぞうでは、首都しゅとモスクワ市内しないにあるウクライナの有名ゆうめいな詩人しじん、ウクラインカの像ぞうの前まえで、訪おとずれた人ひとたちがウクライナの国旗こっきと同おなじ色いろの青あおと黄色きいろの花はななどを次々つぎつぎに手向たむけていました。中なかには像ぞうの前まえで涙なみだを流ながす人ひともいました。

ただ、現地げんちからの映像えいぞうには、記念きねん碑ひの近ちかくに立たっていた人ひとが厳戒げんかい態勢たいせいを敷しく警察官けいさつかんに囲かこまれ連行れんこうされる姿すがたも映うつっています。

ロシアの人権じんけん監視かんし団体だんたいによりますと、ロシアでは24日にち、全国ぜんこくの14か所かしょで少すくなくとも54人にんが拘束こうそくされたということで、団体だんたいは「人々ひとびとは花はなを手向たむけたり、雪ゆきに文字もじを書かいたりしただけだった」と非難ひなんしています。

ウクライナへの侵攻しんこうが長期ちょうき化かする中なか、政権せいけん側がわはロシア国内こくないで反戦はんせんを訴うったえる声こえや反発はんぱつの高たかまりに神経しんけいをとがらせていて、情報じょうほう統制とうせいなどの抑圧よくあつをいっそう強つよめています。

集あつまった人ひとたちは、からだにウクライナの国旗こっきを巻まきつけ「ロシアを国連こくれんから追い出おいだせ」などと書かかれたプラカードを持もち「ウクライナに正義せいぎを」とか「ウクライナに勝利しょうりを」などと声こえをあげていました。

この中なかで、プーチン大統領だいとうりょうは、今月こんげつ6日にちにトルコ南部なんぶで発生はっせいした大だい地震じしんに対にたいして、ロシアが引き続ひきつづき支援しえんを行おこなう考かんがえを伝つたえたということです。

さらに、プーチン大統領だいとうりょうが今月こんげつ21日にちに行いった年次ねんじ教書きょうしょ演説えんぜつに関連かんれんして、ウクライナ情勢じょうせいについて意見いけんを交かわしたとしていて、ウクライナ侵攻しんこうを続つづけるロシア側がわの今後こんごの考かんがえを伝つたえたものとみられます。

これに対にたいして、トルコ大統領だいとうりょう府ふによりますと、エルドアン大統領だいとうりょうはプーチン大統領だいとうりょうが大だい地震じしんによる被害ひがいを受うけたトルコに対にたいする連帯れんたいを示しめしたとして、謝意しゃいを伝つたえました。

そのうえで「ロシアとウクライナの戦争せんそうで、これ以上いじょうの死者ししゃと損失そんしつを出ださないために公正こうせいな和平わへいを築きずく必要ひつようがある」として、重かさねて仲介ちゅうかいを続つづける用意よういがあると伝つたえたということです。

参加さんか者しゃたちは、ウクライナ国旗こっきを体からだに巻まきつけたり、避難ひなんする人ひとたちや破壊はかいされた住宅じゅうたくなどの写真しゃしんを掲かかげ「ウクライナに栄光えいこうあれ」などと声こえを上あげていました。

去年きょねん10月つきにイギリスに避難ひなんしてきた祖母そぼと参加さんかしたウクライナ人じんの女性じょせいは「侵攻しんこうが始はじまってから、毎日まいにち、ウクライナで戦たたかい、国くにを守まもっている兵士へいしたちや私わたしたちを助たすけてくれる人ひとに感謝かんしゃをささげたいと思おもい、ここに来きました」と話はなしていました。

参加さんかしたウクライナ人じんの男性だんせいは「この戦争せんそうをなんとか終おわらせたいと思おもい参加さんかしました。ロシア国民こくみんには、立ち上たちあがって、政府せいふに戦争せんそうをやめろと声こえを上あげてほしいです」と話はなしていました。

特とくにイランについては、無人むじん機きなどをロシアに提供ていきょうするかわりにロシア側がわが防空ぼうくうシステムやミサイルなどを供与きょうよしているとしたうえで「ロシアは戦闘せんとう機きも提供ていきょうするかもしれない。イランは攻撃こうげき用ようヘリコプターなども購入こうにゅうしようとしている」と述のべ、ロシアとイランの軍事ぐんじ協力きょうりょくが深ふかまっていると指摘してきしています。

さらに「ロシアの巡航じゅんこうミサイルの生産せいさんが滞とどこおっている。誘導ゆうどうシステムに必要ひつような電子でんし部品ぶひんを入手にゅうしゅできていないためだ」と述のべ、国際こくさい社会しゃかいからの制裁せいさいがロシアの武器ぶき生産せいさんに影響えいきょうを及およぼしているとしています。

集会しゅうかいには、SNSの呼よびかけに応おうじた若者わかものなど、100人にん以上いじょうが参加さんかしました。

参加さんか者しゃたちは、ロシア大使館たいしかんの前まえで、防空ぼうくう警報けいほうのサイレンを大だい音量おんりょうで流ながしたり、ウクライナの国旗こっきを持もって周辺しゅうへんを行進こうしんしたりして、抗議こうぎの意思いしを示しめしていました。

UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょによりますと、ウクライナからモルドバに避難ひなんしている人ひとは今月こんげつ19日にちの時点じてんでモルドバの人口じんこうのおよそ4％に当にあたる11万まん人にんほどに上のぼり、厳きびしいインフレで市民しみん生活せいかつが圧迫あっぱくされる中なかでも、避難ひなん民みんへの支援しえんが続つづけられています。

会場かいじょうには、軍事ぐんじ侵攻しんこうに反対はんたいするロシア系けいの住民じゅうみんや、旧きゅうソビエトのジョージア出身しゅっしんの住民じゅうみんも集あつまり、ウクライナへの連帯れんたいを示しめしました。

イスラエルは、隣国りんごくのシリアをめぐる安全あんぜん保障ほしょうの観点かんてんから、軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシアを非難ひなんしない立場たちばをとっている一方いっぽうで、軍事ぐんじ侵攻しんこうの開始かいし以降いこう、1万まん5000人にんのユダヤ系けいウクライナ人じんが避難ひなんしているほか5万まん人にんのユダヤ系けいロシア人じんが移住いじゅうしています。

引き渡ひきわたされたのは、ポーランドが保有ほゆうする「レオパルト2」の4両りょうで、モラウィエツキ首相しゅしょうが首都しゅとキーウを訪おとずれて発表はっぴょうしました。

モラウィエツキ首相しゅしょうと会談かいだんしたウクライナのシュミハリ首相しゅしょうは、みずからのツイッターに、戦車せんしゃを前まえに握手あくしゅする2人にんの写真しゃしんを投稿とうこうし「ウクライナを勝利しょうりに近ちかづける決定けってい的てきな一いち歩ほを踏み出ふみだしたことに感謝かんしゃする。私わたしたちは戦車せんしゃ連合れんごうの拡大かくだいを待まっている」と呼よびかけました。

また、ドイツ政府せいふは24日にち、ウクライナへ供与きょうよする「レオパルト2」の数かずを4両りょう増ふやすと発表はっぴょうしました。

ドイツは先月せんげつ、ドイツ軍ぐんが保有ほゆうする「レオパルト2」14両りょうの供与きょうよを決きめ、この戦車せんしゃを保有ほゆうするヨーロッパのほかの国くにと合あわせて2個こ大隊だいたい、62両りょうの供与きょうよを目指めざしています。

発表はっぴょうによりますと、ドイツが供与きょうよする戦車せんしゃを増ふやすことによりスウェーデン、ポルトガルが供与きょうよする戦車せんしゃと合あわせて1個こ大隊だいたいを構成こうせいする31両りょうがそろうということです。

ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうからちょうど1年ねんと重かさなる今回こんかいの記念きねん日びには、ウクライナへ思おもいを寄よせる声こえも市民しみんから聞きかれました。

友人ゆうじんたちとセレモニーに参加さんかした女性じょせいは「今いま、ウクライナで何なにが起おきているかを見みて、私わたしたちは一層いっそう、エストニアが独立どくりつした国くにであることをありがたく思おもっている」と話はなしていました。

また、エストニアとウクライナの小しょう旗はたを手てに、両親りょうしんと地方ちほうから参加さんかした女性じょせいは「同おなじような経験けいけんをしているので、私わたしたちはウクライナの人ひとたちの苦くるしみを理解りかいしている。私わたしたちにとってウクライナがこの戦争せんそうで勝かつのはとても大事だいじなことで、もしウクライナが負まければ次つぎはエストニアがねらわれるかもしれない」と話はなしていました。

ウォレス国防こくぼう相しょうは「ヨーロッパの国々くにぐにが所有しょゆうするロシアの戦闘せんとう機きをウクライナに提供ていきょうしたら、ヨーロッパの同盟どうめい国こくにそれを補填ほてん（ほてん）する形かたちでわれわれの戦闘せんとう機きを供与きょうよし、同盟どうめい国こくのための安全あんぜんを提供ていきょうできる。これが、ウクライナが戦闘せんとう機きからの恩恵おんけいを受うけられる手っとり早てっとりばやい方法ほうほうだ」などと述のべました。

一方いっぽう、ウォレス国防こくぼう相しょうは、空軍くうぐんの主力しゅりょく戦闘せんとう機き「ユーロファイター・タイフーン」をウクライナに直接ちょくせつ供与きょうよする可能かのう性せいについて「短期たんき的てきには送おくるつもりはないが、可能かのう性せいを排除はいじょしたわけではない」と述のべただけで、具体ぐたい的てきには言及げんきゅうしませんでした。