トルコ・シリア大地震死者5万人超える子ども支援も課題に - Easy News

トルコ南部なんぶで今月こんげつ6日にちに発生はっせいした大だい地震じしんで確認かくにんされた死者ししゃの数かずは隣国りんごくシリアと合あわせて5万まん人にんを超こえました。こうした中なか、トルコではことし5月つきに行おこなわれる見通みとおしとなっていた大統領だいとうりょう選挙せんきょに向むけた政治せいじの駆け引かけひきが活発かっぱつ化かしています。

また、ユニセフ＝国連こくれん児童じどう基金ききんは、学校がっこうが被災ひさいするなどして通かよえなくなった子こどもの数かずがトルコ国内こくないで400万まん人にんにのぼるという見通みとおしを示しめし、被災ひさいした子こどもたちへの支援しえんも課題かだいとなっています。

現地げんちに支援しえん届とどけるには【寄付きふ先さき一覧いちらんも】

トルコ南部なんぶで今月こんげつ6日にちに発生はっせいしたマグニチュード7.8の地震じしんとその後そのごの地震じしんで、これまでにトルコで4万まん4218人にん、隣国りんごくシリアで5914人にんと、合あわせて5万まん人にん以上いじょうの死亡しぼうが確認かくにんされています。

トルコ政府せいふによりますと、地震じしんによって倒壊とうかいした建物たてものや倒壊とうかいのおそれがある建物たてものは少すくなくとも11万まん8000棟むねに上のぼっていて、100万まん人にん以上いじょうがテントなどでの避難ひなん生活せいかつを強しいられています。

通学つうがくできなくなった子こどもの数かず 400万まん人にんか

こうした中なか、ユニセフ＝国連こくれん児童じどう基金ききんの欧州おうしゅう・中央アジアちゅうおうあじあ地域ちいき事務所じむしょのカーン代表だいひょうは、24日にち、スイスのジュネーブで記者きしゃ会見かいけんし、学校がっこうが被災ひさいするなどして、トルコ国内こくないで学校がっこうに通かよえなくなった子こどもの数かずは、400万まん人にんに上のぼるという見通みとおしを示しめしました。

また、今回こんかいの地震じしんで被害ひがいを受うけたトルコ南部なんぶの10県けんには、およそ170万まん人にんのシリア難民なんみんが住すんでいて、学校がっこうに通かよえなくなった400万まん人にんのうち、35万まん人にんはシリア難民なんみんの子こどもたちだとしています。

さらに、被災ひさい地ちの多おおくの子こどもたちに、避難ひなん生活せいかつが長引ながびく中なかでうつ病うつびょうやPTSD＝心的しんてき外傷がいしょう後ごストレス障害しょうがいを発症はっしょうする懸念けねんもあるということです。

カーン代表だいひょうは「学習がくしゅうは、子こどもたちが日常にちじょうの感覚かんかくを取り戻とりもどし、立ち直たちなおるために大切たいせつだ」と述のべ、生活せいかつに必要ひつような支援しえんに加くわえて、被災ひさい地ちに仮設かせつの学習がくしゅうスペースを設もうけるなど、被災ひさいした子こどもたちの教育きょういく面めんや心理しんり面めんでのサポートを強化きょうかしていく方針ほうしんを示しめしました。

復興ふっこうのかじ取かじとり役やく決きめる選挙せんきょに向むけ政治せいじの駆け引かけひき活発かっぱつ化か

トルコでは、ことし5月つきに行おこなわれる見通みとおしだった大統領だいとうりょう選挙せんきょと議会ぎかい選挙せんきょが実施じっしされるか注目ちゅうもくされていますが、カルン大統領だいとうりょう首席しゅせき顧問こもんは23日にち、アメリカのCNNテレビのインタビューに応おうじ、選挙せんきょの実施じっしを決きめるのは選挙せんきょ管理かんり委員いいん会かいだとしたうえで「被災ひさい地ちを離はなれた200万まん人にん以上いじょうの人ひとたちが投票とうひょうする方法ほうほうなど、技術ぎじゅつ的てきな問題もんだいはあるが、反対はんたい意見いけんがなければ、予定よていどおりに行おこなわれそうだ」と述のべました。

これに先立さきだち、エルドアン大統領だいとうりょうは21日にち、27万まん戸この公営こうえい住宅じゅうたくの建設けんせつを予定よていしていると明あきらかにし、復興ふっこうに全力ぜんりょくを挙あげる考かんがえを示しめしていました。

一方いっぽう、トルコ議会ぎかいの最大さいだい野党やとう、共和きょうわ人民じんみん党とうのアリ・オズトゥンチ副ふく党首とうしゅは24日にち、NHKの取材しゅざいに応おうじ、耐震たいしん基準きじゅんを満みたさない建物たてものの建設けんせつ許可きょかを与あたえてきた当局とうきょくの対応たいおうや、エルドアン政権せいけんの災害さいがい対応たいおうを批判ひはんしました。

そのうえで「選挙せんきょは行おこなわれるべきだ。エルドアン政権せいけんを一刻いっこくも早はやく退陣たいじんさせなくてはならない。大差たいさをつけて勝かつ」として、政権せいけん奪取だっしゅに意欲いよくを示しめしました。

大だい地震じしんの発生はっせいから3週間しゅうかんを前まえに、トルコでは、復興ふっこうのかじ取かじとり役やくを決きめる選挙せんきょに向むけた政治せいじの駆け引かけひきが活発かっぱつ化かしています。

トルコ最大さいだい野党やとうの幹部かんぶ「政権せいけんに責任せきにんを取とらせる」

トルコの大だい地震じしんで甚大じんだいな被害ひがいを受うけた、南部なんぶ、カフラマンマラシュ県けんの地元じもと選出せんしゅつのトルコ議会ぎかい議員ぎいんで、最大さいだい野党やとうの幹部かんぶがNHKの取材しゅざいに応おうじ「エルドアン政権せいけんに責任せきにんを取とらせる」と述のべ、トルコ政府せいふの建物たてものの耐震たいしん化かへの対応たいおうや、災害さいがいの初動しょどう対応たいおうを強つよく批判ひはんするとともに、ことし5月つきに予定よていされている大統領だいとうりょう選挙せんきょと議会ぎかい選挙せんきょで政権せいけん奪取だっしゅへの意欲いよくを示しめしました。

トルコ議会ぎかいの最大さいだい野党やとう、共和きょうわ人民じんみん党とうのアリ・オズトゥンチ副ふく党首とうしゅは24日にち、カフラマンマラシュの被災ひさい者しゃのための支援しえん拠点きょてんでNHKの取材しゅざいに応おうじました。

オズトゥンチ氏しは、エルドアン政権せいけんの災害さいがい対応たいおうが不十分ふじゅうぶんだとしたうえで「カフラマンマラシュ県けんでは、8万まん2000戸この住宅じゅうたくが損壊そんかいした。当局とうきょくが地盤じばん調査ちょうさもせずに建設けんせつを認みとめ、3階かいまでしか建たてられない場所ばしょで10階かい建だての建物たてものができていた。違法いほう建築けんちくを見過みすごしてきた政権せいけんの責任せきにんを取とらせる」として耐震たいしん基準きじゅんを満みたさない建物たてものの建設けんせつ許可きょかを与あたえてきた当局とうきょくの対応たいおうを強つよく批判ひはんしました。

そして、ことし5月つきに行おこなわれる見通みとおしとなっていた大統領だいとうりょう選挙せんきょと議会ぎかい選挙せんきょについては「選挙せんきょは行おこなわれるべきだ。私わたしたちは準備じゅんびができている。エルドアン政権せいけんを一刻いっこくも早はやく退陣たいじんさせなくてはならない。大差たいさをつけて勝かつ」として、政権せいけん奪取だっしゅへの意欲いよくを示しめしました。