毒性が強く、摂取すると腹痛やおう吐のほか、めまいやけいれんなどの神経症状も出て、成人の場合、およそ1グラムが致死量とされています。
かつてはネズミの駆除に使う殺そ剤などに使われていたため、薬局などで市販されていましたが、現在は、殺そ剤を含め市販されているものにタリウムは入っていないということです。
また、摂取したときの症状については「摂取してから2、3時間たって体内に吸収されると、自律神経に影響を及ぼして、せきなどの症状が出ることもある」と話しています。
2015年、当時、名古屋大学に通っていた女子学生が、高校2年生の時に仙台市で同級生2人にタリウムを飲ませていたとして、殺人未遂の疑いで逮捕されました。元女子学生は殺人未遂のほか、別の殺人など6つの事件で罪に問われ、無期懲役が確定しています。 【静岡の女子高校生による事件】 2005年、静岡県伊豆の国市の当時16歳の女子高校生が母親にタリウムなどを摂取させたとして、殺人未遂の疑いで逮捕されました。その後、審判を開いた静岡家庭裁判所沼津支部は、少女を医療少年院に送る決定をしています。
警察によりますと、去年10月11日、2人は京都市内の飲食店で食事をしていました。 このあと、京都市北区の濱野さんのマンションに移動し、部屋で酒を飲んでいたということです。防犯カメラの映像では、移動している間、濱野さんに変わった様子はみられなかったということです。 日付が変わって12日になると濱野さんがせきをし始め、朝になってもせきが続いていたことから、容疑者が濱野さんの母親に連絡したということです。 両親が迎えに来て病院に連れて行きましたが、症状が重く対応ができないとして大阪府内の総合病院に意識不明の状態で運ばれ、3日後の15日に死亡しました。 症状を診た医師が不審に思い「事件かもしれない」と警察に通報したということです。 濱野さんの吐しゃ物からはタリウムが検出され、警察が遺体を詳しく調べたところタリウム中毒による重度の呼吸困難だったことがわかったということです。
入手しうるルートは?
<過去の主なタリウム事件>
去年10月の2人の様子は