第6局は11日、佐賀県上峰町で始まり、2日目の12日は、先手の羽生九段がきのうの対局終了時に次の1手を書いた「封じ手」から再開しました。
対局では、後手の藤井五冠が2枚の「銀」や大駒の「角」などで、相手の守りを崩していきます。対する羽生九段も攻め合いに持ち込むべく敵陣深くに「角」を打ち込むなど反撃しますが、藤井五冠は最後まで攻撃の手を緩めず、リードを広げます。
そして午後3時56分、羽生九段が88手までで投了。
藤井五冠が勝って4勝2敗とし、「王将戦」2連覇を果たすとともに、今年度、保持している5つのタイトル、▽叡王、▽棋聖、▽王位、▽竜王、▽王将のすべての防衛に成功しました。
一方の羽生九段は、前人未踏のタイトル通算100期獲得はなりませんでした。
藤井五冠は現在、史上最年少での「六冠」がかかる「棋王戦」に臨んでいるほか、来月からは「名人戦」に挑戦する予定で、2つのタイトル戦を制すると、羽生九段以来となる「七冠」を史上最年少で達成する可能性も出てきました。