トランプ次期米大統領は23日、農務長官に右派系シンクタンク「アメリカ第一政策研究所」のブルック・ロリンズ氏を指名すると発表した。
同シンクタンクは政権移行チームと緊密なつながりを持つ。これまでトランプ氏への支持を明確に打ち出してきた。
ロリンズ氏はテキサス州の保守系シンクタンクを15年間率いた後、第1次トランプ政権で国内政策会議(DPC)の責任者を務めた。
今月5日の大統領選の結果を受け、X(旧ツイッター)を通してトランプ氏に祝意を表明。「私たちは大きな誇りを持ち、あなたのアメリカ・ファースト主義に基づいた米国を目指して戦いを続ける」と書き込んでいた。
トランプ氏は声明で、ロリンズ氏が農務長官として「まさしくわが国の柱である農業従事者」の保護に取り組むと述べた。
CNNは22日、トランプ氏が農務長官に元ジョージア州上院議員のケリー・ロフラー氏を指名するとの見通しを報じていた。
ロフラー氏は23日午後、フロリダ州にあるトランプ氏の邸宅「マール・ア・ラーゴ」に出向いて同氏と面会した。農務長官のポストについてはロフラー氏と政権移行チームとの間で何度かやり取りがあったものの、トランプ氏が同日夜に発表した閣僚人事に農務長官は含まれず、ロフラー氏が結局このポストをオファーされたのかどうかをめぐって臆測が飛び交っていた。
ロリンズ氏は当初、大統領首席補佐官の候補に名前が挙がっていた。しかし、トランプ陣営の選対本部長を務めたスーザン・ワイルズ氏との争いになることを避けて辞退したとされる。首席補佐官にはワイルズ氏が指名された。
関係者によると、ロリンズ氏は政権移行チームに、農務長官のポストにも関心があると伝えていた。