アメリカの
トランプ政権は
宇宙空間で
中国やロシアに
対抗するため「
宇宙軍」を
創設する
法案を
議会に
提出しました。
アメリカ国内には
国防予算の
膨張につながるという
慎重な
意見も
根強く、
議会で
承認が
得られるかは
不透明な
情勢です。
アメリカ国防総省は
1日、
宇宙空間の
軍事利用を
加速させている
中国やロシアに
対抗して、「
宇宙軍」を
創設する
法案を
議会に
提出したことを
明らかにしました。
国防総省によりますと、ことし10月から始まる2020会計年度にまず、およそ200人体制で軍を発足させ、5年間でおよそ1万5000人に拡充する計画です。費用は5年間で20億ドル(日本円でおよそ2200億円余り)を見込んでいます。
議会で承認されれば、1947年に空軍が創設されて以来の新たな軍ができることになり、陸軍や海軍、海兵隊などと同格の6つ目の軍になります。
シャナハン国防長官代行は「宇宙空間で国益を守るための戦略的な一歩だ。われわれはアメリカがこの領域で競い、必要があれば勝利できるようにする」という声明を出して、宇宙軍の意義を強調しました。
ただアメリカ国内には、宇宙軍の創設は国防予算の膨張や軍の肥大化につながるという慎重な意見も根強く、野党・民主党が議会下院で多数派を握る中、トランプ大統領の思惑どおり承認が得られるかは不透明な情勢です。