これは福岡市の福岡歯科大学と熊本市にあるベンチャー企業が始めたもので、歯周病の患者およそ40人が参加しました。
スマートフォンで撮影した口の中の画像を送ると、AIが健康状態を分析します。
大学によりますと、歯周病は歯ぐきの色や形などから症状を把握しやすいため、AIの画像分析に比較的向いているということです。
歯周病の検査は本来、医師などが針状の器具を使って行っていますが、今回の技術は簡易的な検査と位置づけられています。
自宅にいながら気軽に自分で口の中をチェックすることで健康への意識を高めてもらい、早期の治療を促すことが期待できるとしています。
実証事業はAIの分析結果の精度を医師が検証しながら今月末まで行われ、来年をめどに実用化を目指すということです。
参加した患者の一人は「画像だけで簡単に結果が出るので、特に高齢者などにはとてもいいと思います」と話していました。
福岡歯科大学歯周病学分野の坂上竜資教授は「歯周病はサイレントデジーズとも言われ、気付かないうちに病気が進行することが知られている。AIによる評価を利用することで早期に治療につなげられるようにしていきたい」と話しています。