日本新聞: NPT再検討会議の準備委閉幕議長総括発表も核軍縮へ厳しい現状

NPT再さい検討けんとう会議かいぎの準備じゅんび委い閉幕へいまく議長ぎちょう総括そうかつ発表はっぴょうも核軍縮かくぐんしゅくへ厳きびしい現状げんじょう

Aug 3, 2024 11:08

Furigana

ジュネーブで開ひらかれていたNPT＝核かく拡散かくさん防止ぼうし条約じょうやくの再さい検討けんとう会議かいぎに向むけた準備じゅんび委員いいん会かいが閉幕へいまくし、前回ぜんかいはまとめられなかった議長ぎちょう総括そうかつを発表はっぴょうしました。ただ、議論ぎろんの過程かていでは各国かっこくの立場たちばの違ちがいが依然いぜん、大おおきいことが明あきらかになり、核軍縮かくぐんしゅくへの道みちのりが厳きびしい現状げんじょうが浮き彫うきぼりになっています。

世界せかいの核軍縮かくぐんしゅくの方向ほうこう性せいを議論ぎろんするNPTの再さい検討けんとう会議かいぎは、2年ねん後ごの2026年ねんに開ひらかれる予定よていですが、それに向むけた準備じゅんび委員いいん会かいの2回かい目めの会合かいごうが、スイスのジュネーブで2週間しゅうかんにわたって開ひらかれました。

最終さいしゅう日びの2日にち、カザフスタンのラフメトゥリン議長ぎちょうは、みずからの権限けんげんで2週間しゅうかんの議論ぎろんの内容ないようをまとめた議長ぎちょう総括そうかつを発表はっぴょうし、閉幕へいまくしました。

この議長ぎちょう総括そうかつには、各国かっこくが核かく保有ほゆう国こくに対にたいして核かく戦力せんりょくの透明とうめい性せいを高たかめるべきだと求もとめたことや、北朝鮮きたちょうせんの核かく・ミサイル開発かいはつに懸念けねんを示しめしたことなどが盛り込もりこまれました。

去年きょねんの第だい1回かいの準備じゅんび委員いいん会かいでは、各国かっこくの対立たいりつから議長ぎちょう総括そうかつを発表はっぴょうすることができず、今回こんかいは各国かっこくが歩み寄あゆみよった形かたちです。

日本にっぽんの市川いちかわ軍縮ぐんしゅく大使たいしは記者きしゃ団だんに対にたいし、「NPTを支ささえていくことは重要じゅうようだと国際こくさい社会しゃかいが認識にんしきしたからこそ議長ぎちょう総括そうかつの発表はっぴょうにつながった」と評価ひょうかしました。

ただ、国際こくさい情勢じょうせいの緊張きんちょうが続つづく中なか、今回こんかいの議長ぎちょう総括そうかつには「各国かっこくが合意ごういした内容ないようではない」と強調きょうちょうする注釈ちゅうしゃくが付つけられ、議論ぎろんの過程かていでは欧米おうべいと、ロシアや中国ちゅうごくなどとの間まの対立たいりつが改あらためて明あきらかになる場面ばめんもあり、核軍縮かくぐんしゅくへの道みちのりが厳きびしい現状げんじょうが浮き彫うきぼりになっています。