性感染症の
梅毒の
感染者数が、
現在の
方法で
統計を
取り
始めてから
最も速いペースで1
万人を
超えたことが、
国立感染症研究所のまとめで
分かりました。
専門家は「
感染リスクの
高い行動をした
場合、
症状がなくても
検査してほしい」と
話しています。
国立感染症研究所によりますと、今月3日までに全国から報告された梅毒の感染者数は、1万110人となりました。
これは現在の方法で統計を取り始めた1999年以降最も速いペースで、これまでで最も多かった去年の同じ時期と比べ、1.24倍となっています。
このペースで増えた場合、1年間の感染者数は去年を上回り、3年連続で過去最多を更新する可能性があります。
都道府県別に見ますと、東京都が2490人、大阪府が1365人などと、大都市からの報告が多くなっていますが、佐賀県は65人で去年の同じ時期の3.42倍、長崎県は86人で2.39倍、石川県は44人で2.1倍と、大都市以外でも感染者数が急増しているところがあります。
梅毒は、放置すると深刻な症状につながることがあるほか、女性の場合は母子感染を引き起こすこともありますが、抗菌薬の投与や注射で治療できる病気です。
性感染症に詳しいプライベートケアクリニック東京の尾上泰彦院長は「不特定の人とのコンドームを着用しない性行為といった感染リスクの高い行動をして、不安に感じている場合、症状がなくても専門の医療機関で検査してほしい」と話しています。