ラッパーで元ビリオネアのカニエ・ウェストの6年間を追ったドキュメンタリー映画が来年、世界中の劇場で公開されようとしている。この作品は、2018年からウェストと仕事をしている映像作家のニコ・バレステロスが監督を務めるもので、プロデューサーは11月1日のバラエティ誌の独占記事でプロジェクトを発表した。
この映画は、2022年時点で約20億ドル(約3040億円)の資産を持っていたウェストが、ビリオネアの地位を失うまでの過程を追い、「スーパースターである彼がなぜ、自ら築いた地位を危険にさらしたのか」を探る内容になっている。
プロデューサーによると、この映画はセレブの暮らしの「フィルターを通さない側面」を描き、ここ6年間のウェストの「挑発的な意見や壮大なビジョン」を取り上げるという。
製作会社のUtopiaとGoodfellasは近日、アメリカン・フィルム・マーケットでこの映画を紹介するほか、11月7日にプロモ動画を公開する予定で、国際的なバイヤーを募っているという。
バレステロスはインスタグラムでウェストとの間のメッセージを公開し、その中でウェストはこのドキュメンタリーを観ることが、「死んで自分の人生を振り返るようなものだ」と語っている。
ウェストは、この作品が撮影された間にビリオネアの地位に昇りつめ、すぐにそこから転落した。2020年に彼は、主にアディダスとのパートナーシップのおかげで保有資産を10億ドル(約1523億円)と推定され、フォーブスの富豪ランキングに初めて登場していた。
ウェストの資産は、その2年後に20億ドル(約3046億円)まで増加したが、アディダスが2022年10月に彼との契約を断ち切ると4億ドル(約609億円)にまで急減した。アディダスは、ウェストの反ユダヤ的な発言を理由に彼との契約を解除したと述べていた。