北朝鮮きたちょうせん国営こくえいの朝鮮ちょうせん中央ちゅうおうテレビは、日本海にほんかいで任務にんむにあたる海軍かいぐんの艦船かんせんから戦略せんりゃく巡航じゅんこうミサイルを発射はっしゃする訓練くんれんが行おこなわれ、キム・ジョンウン（金きむ正ただし恩おん）総そう書記しょきが立ち会たちあったと、21日にちに多数たすうの写真しゃしんとともに伝つたえました。

訓練くんれんが行おこなわれた日付ひづけには触ふれていませんが、キム総そう書記しょきは、朝鮮ちょうせん半島はんとう有事ゆうじの際さいに敵てきの戦意せんいをくじくとともに、現代げんだい的てきな攻撃こうげきと防御ぼうぎょの手段しゅだんを備そなえるための海軍かいぐんの強化きょうか・発展はってん方針ほうしんを示しめしたとしていて、21日にちから始はじまった定例ていれいの米べい韓かん合同ごうどう軍事ぐんじ演習えんしゅうをけん制けんせいするねらいもあるとみられます。

専門せんもん家か “戦略せんりゃく巡航じゅんこうミサイルの射程しゃてい 自衛隊じえいたいにも”

東アジアひがしあじあの安全あんぜん保障ほしょうに詳くわしい東京とうきょう大学だいがく先端せんたん科学かがく技術ぎじゅつ研究けんきゅうセンターの山口やまぐち亮あきら特とく任にん助じょ教きょうは、公開こうかいされた写真しゃしんのミサイルが、ことしに入はいって相次あいついで発射はっしゃされた戦略せんりゃく巡航じゅんこうミサイル「ファサル」の1型がたや2型がた、もしくは、その改良かいりょう型がたかどうかははっきりと分わからないと述のべました。

そのうえで「巡航じゅんこうミサイルは、弾道だんどうミサイルに比くらべて速度そくどこそ遅おそいが、低てい高度こうどを変則へんそく的てきな軌道きどうで飛行ひこうでき、探知たんち・追跡ついせきが難むずかしくなる。戦略せんりゃく巡航じゅんこうミサイルである場合ばあい、射程しゃていは2000キロに達たっして、日本にっぽんの自衛隊じえいたいや在日ざいにちアメリカ軍ぐんの施設しせつなども攻撃こうげきできるようになり、脅威きょういであることは間違まちがいない」と指摘してきしました。

また、山口やまぐち特とく任にん助じょ教きょうは「北朝鮮きたちょうせんがいろいろなミサイルを使い分つかいわけて撃うってくるというのが一番いちばんの脅威きょういだ。日本にっぽんやアメリカ、韓国かんこくとしては、さまざまなタイプのミサイルが同時どうじに撃うたれたとき、どう対応たいおうするのかが課題かだいになる」と強調きょうちょうしました。

さらに今回こんかい、ミサイルを発射はっしゃした艦船かんせんについては、巡航じゅんこうミサイルや対たい艦かん・対空たいくうミサイルなどを発射はっしゃできるという見方みかたを示しめす一方いっぽう、「肝心かんじんなレーダーやセンサーは性能せいのうが限かぎられているようにも見みえ、攻撃こうげきに使つかえても船ふねを守まもるには課題かだいがある」と分析ぶんせきしています。