2023年夏のイタリア旅行は史上最も高くつくかもしれません。観光地の飲食店などで便乗値上げやぼったくりが相次ぎ、外国人観光客にも国内からの観光客にも影響が出ています。
例えばコモ湖を訪れたカップルは、サンドイッチを半分にカットする代金として2ユーロ(約300円)を請求されました。ローマの海沿いの街オスティアでは、若い母親が子どもの哺乳瓶を電子レンジで温めてもらうために2ユーロを支払いました。
サルディニアのホテルでコーヒー2杯と飲料水の小さなボトル2本に60ユーロ(約9500円)を支払ったという観光客もいます。ただ、経営者はCNNの取材に対し、料金は明記してあり、主に港を見晴らす眺めの良さの対価だと説明しています。
こうした事例は「クレージーレシート」として現地メディアに報じられています。消費者保護団体は、イタリアの観光地ではこの夏、130%の値上がりが起きていると報告しました。
制御不能な値上がりのため、地中海沿岸の他の観光地に比べて240%高くなった場所もあります。このためイタリア人の多くは、例年8月の休暇を過ごしていた国内の観光地をあきらめて、アルバニアやモンテネグロなど、イタリアの魅力にはかなわないものの手頃な国に出かけています。