ハンガリーのブダペストで開ひらかれている陸上りくじょうの世界せかい選手権せんしゅけんは26日にち、女子じょし5000メートルの決勝けっしょうが行おこなわれ日本にっぽんからは予選よせんで日本にっぽん記録きろくを14秒びょう以上いじょう更新こうしんする14分ふん37秒びょう98をマークした田中たなか選手せんしゅが出場しゅつじょうしました。

レースは序盤じょばんからアフリカ勢ぜいが先頭せんとうを引っ張ひっぱり、ペース変動へんどうが激はげしい展開てんかいとなりましたが、田中たなか選手せんしゅは先頭せんとう集団しゅうだんの中なかほどで上位じょういを伺うかがいました。

このままレースはラスト1周しゅうに入はいり、田中たなか選手せんしゅは先頭せんとう集団しゅうだんの中なかでスパート争あらそいに加くわわり、6位いを争あらそう位置いちで粘ねばりの走はしりを見みせました。

ゴール直前ちょくぜんに2人にんにかわされ順位じゅんいを落おとしたものの、田中たなか選手せんしゅは14分ふん58秒びょう99で8位い入賞にゅうしょうを果はたしました。

田中たなか選手せんしゅは世界せかい選手権せんしゅけんのこの種目しゅもくで1997年ねんのアテネ大会たいかいの弘山ひろやま晴美はるみさん以来いらい、日本にっぽん選手せんしゅとして26年ねんぶりの入賞にゅうしょうを果はたしました。

金メダルきんめだるはケニアのフェイス・キピエゴン選手せんしゅでタイムは14分ふん53秒びょう88でした。

強化きょうかしてきた精神せいしん面めん 学まなびはケニアでの合宿がっしゅく

世界せかい選手権せんしゅけんの5000メートル予選よせんでこれまでの日本にっぽん記録きろくを14秒びょう以上いじょう更新こうしんする驚異きょうい的てきな走はしりを見みせた田中たなか希のぞみ実じつ選手せんしゅ。

これで1000メートル、1500メートル、3000メートル、5000メートルの合あわせて4種目しゅもくの日本にっぽん記録きろく保持ほじ者しゃとなりました。

今回こんかいの世界せかい選手権せんしゅけんに向むけて田中たなか選手せんしゅが強化きょうかしてきたのが「ぐらつきが大おおきい」として課題かだいにあげていた精神せいしん面めんです。

ことし6月つき、田中たなか選手せんしゅは去年きょねんに続つづいて自身じしん2回かい目めとなるケニアでの合宿がっしゅくを行おこないました。

現地げんちではケニアのマラソン選手せんしゅなどと主おもにスタミナを強化きょうかする練習れんしゅうに取り組とりくんだということで、「日本にっぽんだと10000メートルからハーフマラソンに挑戦ちょうせんする選手せんしゅがよくやるような、1000メートルを十じゅう何なん本ほん走はしるような、ただただ精神せいしん面めんが鍛きたえられる淡々たんたんとこなしていくような練習れんしゅうが多おおかった」と振り返ふりかえりました。

そのケニアで学まなんだのが気持きもちのメリハリのつけ方かたです。

「日本にっぽんよりすごくゆっくり時間じかんが流ながれる」というケニアでハードな鍛錬たんれんを積つむ一方いっぽうで、練習れんしゅう以外いがいでは自分じぶんの時間じかんを持もつことを意識いしきしたといいます。

その理由りゆうについて、「まだ苦手にがてだが、自分じぶんの時間じかんを持もてるようになればオンとオフのバランスが取とれて、うまくいかない時ときも気持きもちをリセットできるのではないか。自分じぶんのパフォーマンスが思おもったようにいかなくてもよりよくなっていくように気持きもちのコントロールをもっとできるようにしたい」と明あかしていました。

今こん大会たいかい2日にち目め、田中たなか選手せんしゅは「決勝けっしょうに残のこりたい」と臨のぞんだ1500メートルで準決勝じゅんけっしょう敗退はいたい。

それでもその3日にち後ご。

気持きもちを切り替きりかえて臨のぞんだ5000メートルの予選よせんで日本にっぽん記録きろくを塗り替ぬりかえる見事みごとな走はしりを見みせて決勝けっしょうに進すすみました。

陸上りくじょう日本にっぽん女子じょしの中なか長距離ちょうきょりのエースは、精神せいしん面めんのたくましさを増まして世界せかいの舞台ぶたいに挑いどみ続つづけます。