生命保険大手の
住友生命は、
長期金利が
上昇傾向に
あることを
踏まえ、
個人年金保険の
一部について、
契約者に
約束する
利回りである「
予定利率」を10
月に
引き上げることを
決めました。
この会社が
保険料を
分割して
支払うタイプの
保険商品で
予定利率を
引き上げるのは38
年ぶりで、
長期金利の
上昇を
見越した
生命保険会社の
戦略転換を
象徴する
動きとなります。
住友生命が予定利率を引き上げるのは、保険料を分割して支払う「平準払い」の個人年金保険のうち、受け取り開始までの期間が30年以上の円建ての商品です。
10月2日以降の新規契約分から適用し、予定利率は今の0.65%から0.8%に引き上げます。
例えば、30歳で契約し60歳まで月額1万5000円を支払う場合、65歳以降の受け取り額の総額は、これまでより18万3000円増えることになります。
この会社が「平準払い」の保険商品で予定利率を引き上げるのは1985年以来、38年ぶりとなります。
背景には、日銀がことし7月に金融政策の運用を柔軟化したことを受けて長期金利が上昇したことがあります。
長期金利の上昇を見越した生命保険会社の戦略転換を象徴する動きとなり、将来の資産形成への関心が高まる中、金融機関の間で商品戦略を見直す動きがどこまで広がるか注目されます。