NHKのオンライン取材しゅざいに8日にち応おうじたのは、第だい47独立どくりつ機械きかい化か旅団りょだんの兵士へいし、オレグ氏しです。

この旅団りょだんは、欧米おうべいから供与きょうよされた主力しゅりょく戦車せんしゃの「レオパルト2」などを運用うんようする精鋭せいえいとして知しられ、南部なんぶザポリージャ州しゅうの最前線さいぜんせんでロシア軍ぐんと戦闘せんとうを続つづけています。

旅団りょだんは先月せんげつ、ザポリージャ州しゅうの要衝ようしょうトクマクにつながる集落しゅうらく、ロボティネを奪還だっかんしていて、オレグ氏しは「長ながい時間じかんをかけて住民じゅうみんのもとへたどりつくことができた。感無量かんむりょうで、戦たたかいを続つづける上うえでの自信じしんとなるような経験けいけんだった」と述のべました。

この旅団りょだんは、ことし6月つきに反転はんてん攻勢こうせいが始はじまった当初とうしょは、ロシア軍ぐんの地雷じらい原はらで欧米おうべいから供与きょうよされた複数ふくすうの戦闘せんとう車両しゃりょうを失うしなうなど、大おおきな損失そんしつを出だしたと伝つたえられています。

これについてオレグ氏しは「私わたしたちの当初とうしょの失敗しっぱいは、大おおきな部隊ぶたいで前進ぜんしんしたことだった。幾度いくどかの失敗しっぱいのあと、5人にんから10人にん程度ていどの小ちいさなグループで敵てきの陣地じんちに向むかうことにした」と述のべ、より小ちいさなグループに分わかれて損失そんしつを最小さいしょう限げんに抑おさえながら前進ぜんしんを試こころみたことが、成果せいかにつながったと明あきらかにしました。

また、ウクライナ軍ぐんは、欧米おうべいによる支援しえんで夜間やかんの戦闘せんとうを可能かのうにする暗視装置あんしそうちがロシア軍ぐんより充実じゅうじつしているということで、暗闇くらやみにいる敵てきの位置いちを把握はあくできたことも前進ぜんしんする上うえで役立やくだっているとしています。

ただ、オレグ氏しは「突破とっぱ口ぐちを広ひろげるためには、より広ひろい範囲はんいで地雷じらいを撤去てっきょしなければならない」と述のべ、より多おおくの地雷じらい撤去てっきょの機材きざいが必要ひつようだと訴うったえました。

また、偵察ていさつなどで大おおきな役割やくわりを果はたしてきた無人むじん機きが、ロシア軍ぐんの電子でんし戦せんシステムで妨害ぼうがいを受うけているとして、敵てきの陣地じんちにある電子でんし戦せんの兵器へいきを破壊はかいするためにも、F16戦闘せんとう機きを含ふくめた航空こうくう戦力せんりょくの強化きょうかが不可欠ふかけつだと強調きょうちょうしました。

今後こんごの反転はんてん攻勢こうせいの見通みとおしについては「防衛ぼうえい線せんの突破とっぱは、すぐにはできない。損失そんしつを抑おさえつつ、慎重しんちょうに進すすむ方ほうがよい」としながらも「ザポリージャ州しゅうでは秋あきの雨あめが降ふるのが他たの地域ちいきより遅おそい。私わたしたちは行いけるところまで行いくだろう」と述のべ、ロシア軍ぐんの補給ほきゅうを断たつため要衝ようしょうのトクマクを経へてアゾフ海うみに近ちかい都市としのメリトポリやベルジャンシクにまで部隊ぶたいを進すすめたいと意気込いきごみました。

第だい47独立どくりつ機械きかい化か旅団りょだんとは

ウクライナ軍ぐんの第だい47独立どくりつ機械きかい化か旅団りょだんは、主力しゅりょく戦車せんしゃの「レオパルト2」や歩兵ほへい戦闘せんとう車しゃの「ブラッドレー」など、欧米おうべいから供与きょうよされた主要しゅような兵器へいきも運用うんようする精鋭せいえい部隊ぶたいとして知しられています。

現在げんざいは、南部なんぶザポリージャ州しゅうの最前線さいぜんせんでロシア軍ぐんと激はげしい戦闘せんとうを続つづけています。

ウクライナの軍事ぐんじ専門せんもんメディアなどによりますと、この部隊ぶたいは、ロシア軍ぐんによる侵攻しんこう直後ちょくごの去年きょねん4月つきに結成けっせいされ、その後そのご、増強ぞうきょうを繰り返くりかえして去年きょねんの秋あき、独立どくりつした旅団りょだんとして再編さいへんされたということです。

旅団りょだんの規模きぼについて、アメリカの「フォーブス」誌しは、発足ほっそく当初とうしょは、400人にんほどだったとしていますが、去年きょねんの秋あきに再編さいへんされたころには、およそ4000人にんに拡大かくだいしたと伝つたえています。

ことし6月つきに始はじまった反転はんてん攻勢こうせいの当初とうしょは、ロシア軍ぐんが設置せっちした地雷じらい原はらを進すすむ中なかで、複数ふくすうの「レオパルト2」や「ブラッドレー」を失うしなったと報ほうじられましたが、その後そのご、およそ2か月かげつかけて少すこしずつ南下なんかを続つづけ、先月せんげつ22日にち、戦略せんりゃく的てきな要衝ようしょうトクマクにつながる集落しゅうらくロボティネに到達とうたつ。

解放かいほうを喜よろこぶ住民じゅうみんの姿すがたや、破壊はかいされた学校がっこうにウクライナ国旗こっきを立たてたとする映像えいぞうを公開こうかいし、集落しゅうらくの奪還だっかんをアピールしました。

この旅団りょだんについてはロシアの国営こくえい通信つうしん社しゃも「ドイツにあるアメリカ軍ぐんの基地きちなどで訓練くんれんを受うけていた」と指摘してきし、ウクライナ軍ぐんの「精鋭せいえい部隊ぶたい」だと表現ひょうげんしています。