高性能半導体こうせいのうはんどうたいを搭載とうさいした中国ちゅうごくの通信機器大手つうしんききおおて、華為技術はなためぎじゅつ（ファーウェイ）の新型しんがたスマートフォン「Ｍａｔｅ　６０　Ｐｒｏ」について、米政府べいせいふが詳くわしく調査ちょうさする方針ほうしんを示しめした。

報道ほうどうによると、同製品どうせいひんにはファーウェイ専用せんように設計せっけいされた新型しんがたの５Ｇ半導体はんどうたい「麒麟きりん９０００ｓ」が搭載とうさいされている。業界ぎょうかいの専門家せんもんかは、米国べいこくが中国ちゅうごくによる外国がいこくの半導体技術利用はんどうたいぎじゅつりようを制限せいげんする中なかで、ファーウェイがどうやってこの半導体はんどうたいの製造技術せいぞうぎじゅつを入手にゅうしゅしたのか分わからないと指摘してきしていた。

米べいホワイトハウスの５日いつかの記者会見きしゃかいけんでジェイク・サリバン大統領補佐官だいとうりょうほさかん（国家安全保障担当こっかあんぜんほしょうたんとう）は、半導体はんどうたいに対たいする米国べいこくの輸出規制ゆしゅつきせいをかわして新型しんがたチップが製造せいぞうされたのかどうか判断はんだんするために、「特徴とくちょうと構成こうせいに関かんする正確せいかくな情報じょうほう」が必要ひつようだと述のべた。

米政府べいせいふは２０１９年ねん、米国企業べいこくきぎょうがファーウェイにソフトウェアや機器ききを販売はんばいすることを禁止きんしし、米国製べいこくせいの技術ぎじゅつを使つかう各国かっこくの半導体はんどうたいメーカーがファーウェイと提携ていけいすることを制限せいげんした。その理由りゆうとして、中国政府ちゅうごくせいふによるサイバー攻撃こうげきやスパイ活動かつどうなど国家安全保障上こっかあんぜんほしょうじょうの懸念けねんがあるとしていた。米政府べいせいふの輸出規制ゆしゅつきせいでスマートフォンビジネスが打撃だげきを受うけたファーウェイにとって、独自どくじの５Ｇチップ搭載とうさいは画期的かっきてきだった。

ファーウェイは８月下旬がつげじゅんに「Ｍａｔｅ　６０　Ｐｒｏ」を発表はっぴょうした時点じてんで、この半導体はんどうたいに関かんする詳くわしい情報じょうほうを公式こうしきサイトの製品紹介せいひんしょうかいページに掲載けいさいせず、通信性能つうしんせいのうが向上こうじょうしてネットワーク接続せつぞくの安定性あんていせいが高たかまるとだけ記載きさいしていた。しかしこのほどコンサルタント会社がいしゃのテックインサイツがＭａｔｅ　６０を分解ぶんかいして同どうチップを詳くわしく調しらべた結果けっか、中国ちゅうごくの中芯国際集成電路製造ちゅうしんこくさいしゅうせいでんろせいぞう（ＳＭＩＣ）が製造せいぞうした７ナノメートルプロセッサーと思おもわれることが分わかった。

ＳＭＩＣは中国政府ちゅうごくせいふが出資しゅっしする企業きぎょうで、米政府べいせいふの輸出規制ゆしゅつきせいの対象たいしょうとなっている。