米べいカリフォルニア州しゅうのニューサム知事ちじは２８日にち、ファストフード業界ぎょうかいの従業員じゅうぎょういんの最低賃金さいていちんぎんを時給じきゅう２０ドルに引ひき上あげる法案ほうあんに署名しょめいした。職場環境しょくばかんきょうについても従業員じゅうぎょういんの発言権はつげんけんを高たかめる。

同知事どうちじはファストフード業界ぎょうかいの従業員じゅうぎょういんらが参加さんかしたイベントで「未来みらいはここから始はじまる」と表明ひょうめいした。

今回こんかいの法律ほうりつは労使ろうしの妥協策だきょうさくの一環いっかん。ファストフード企業きぎょうは従業員じゅうぎょういんの賃上ちんあげと労働環境ろうどうかんきょうの改善かいぜんを目指めざす法律ほうりつの廃止はいしを求もとめる２０２４年ねんの住民投票じゅうみんとうひょうを撤回てっかいする。一方いっぽう、労働組合側ろうどうくみあいがわはフランチャイズ加盟店かめいてんによる違反いはんについてファストフード企業きぎょうが責任せきにんを負おうべきとの主張しゅちょうを取とり下さげた。

労働統計局ろうどうとうけいきょくによると、ファストフード業界ぎょうかいの時給じきゅうは昨年さくねん、全米ぜんべいの中央値ちゅうおうちで１３．４３ドル、カリフォルニア州しゅうは平均へいきん１６．６０ドルだった。

今回決こんかいきまった新あらたな最低賃金さいていちんぎんは来年らいねん４月がつに発効はっこう。年収ねんしゅうに換算かんさんすると４万まん１６００ドルに相当そうとうする。

ニューサム知事ちじによると、同州どうしゅうのファストフード業界ぎょうかいでは３万店舗まんてんぽで５５万人以上まんにんいじょうが働はたらいている。大半たいはんは家計かけいを支ささえる大黒柱だいこくばしらで、８０％がマイノリティー、３分ぶんの２が女性じょせいという。

新法しんぽうでは労使ろうしの代表だいひょうで構成こうせいする「ファストフード協議会きょうぎかい」を設立せつりつし、さらなる賃上ちんあげと労働環境ろうどうかんきょうの条件じょうけんを承認しょうにんできる体制たいせいを整ととのえる。

カリフォルニア州全体しゅうぜんたいの最低賃金さいていちんぎんは時給じきゅう１５．５０ドルで全米ぜんべいでも有数ゆうすうの高たかさ。連邦最低賃金れんぽうさいていちんぎんは時給じきゅう７．２５ドルで０９年以降据ねんいこうすえ置おかれており、週しゅう４０時間労働じかんろうどうの場合ばあい、年収ねんしゅう１万まん５０８０ドルになる。