アメリカでは、新たな会計年度の政府の予算案を巡って、野党・共和党内で意見が対立しています。
共和党のマッカーシー下院議長は30日、与党・民主党と協力して、超党派で「つなぎ予算」の修正案をまとめ、政府機関の閉鎖がぎりぎりで回避されました。
こうした中、共和党で保守強硬派のゲーツ下院議員は1日、ABCテレビのインタビューで、マッカーシー議長の解任動議を今週にも提出する意向を明らかにしました。
保守強硬派が要求する歳出の大幅な削減が盛り込まれていないことや、マッカーシー議長が民主党と協力して修正案をまとめたことに反発しているとみられます。
ゲーツ議員は「分別のある大人なら下院の保守派にうそをつくようなことはしないが、マッカーシー氏はまさにそれをした」と主張しました。
一方のマッカーシー議長は、CBSテレビのインタビューで「私は生き残る。受けて立つ」と述べて議長にとどまることに自信を示しました。
議長の解任には下院の過半数の賛成が必要です。
バイデン政権は、予算案の承認を急ぐよう議会に求めていますが、今後の審議の行方にも影響を与えかねない政治の混乱が続いています。