太陽光発電はソーラーパネルを広い土地に並べたり屋根に取り付けたりするのが一般的ですが、適した場所が年々少なくなっています。
こうした中、東芝は厚さが1ミリほどのフィルム型の太陽電池を開発しています。
ペロブスカイトと呼ばれる特殊な結晶構造を持った素材をフィルムに塗って作られ、曲げることができるのが特徴で、建物の壁や平らではない屋根などさまざまな場所に設置することができます。
発電効率は従来の太陽光パネルとほぼ同じだということで、2025年中の製品化を目指しています。
東芝研究開発センターの都鳥顕司シニアエキスパートは「特別な場所は必要なく都市の景観を壊すことなく発電できる。耐用年数を伸ばすなどさらに研究を進めたい」と話しています。
また、パナソニックはプリンターの印刷技術を応用し、ペロブスカイトの膜を建材などに塗る技術を研究しています。
こうした太陽電池は京セラも開発に乗り出すなど、電機メーカーの間では再生可能エネルギーの導入拡大の“切り札”になるとして技術の開発が進んでいます。