将棋しょうぎ 永瀬ながせ九きゅう段だんが羽生はぶ九きゅう段だんに勝利しょうり 「王座おうざ戦せん」で藤井ふじい七なな冠かんに挑戦ちょうせんへ

「王座おうざ戦せん」の挑戦ちょうせん者しゃを決きめるトーナメントは、22日にちに東京とうきょう 渋谷しぶや区くの将棋しょうぎ会館かいかんで決勝けっしょうにあたる「挑戦ちょうせん者しゃ決定けってい戦せん」が行おこなわれ、羽生はぶ善治よしはる九きゅう段だんと永瀬ながせ拓たく矢や九きゅう段だんが対局たいきょくしました。

先手せんては羽生はぶ九きゅう段だんで、中盤ちゅうばんからお互おたがい攻せめ合あう展開てんかいになりますが、徐々じょじょに後手ごての永瀬ながせ九きゅう段だんがリードを広ひろげます。

終盤しゅうばん、羽生はぶ九きゅう段だんも粘ねばりを見みせますが、永瀬ながせ九きゅう段だんがそのまま押し切おしきり、午後ごご8時じ15分ふん、羽生はぶ九きゅう段だんが114手てまでで投了とうりょうしました。

この結果けっか、永瀬ながせ九きゅう段だんが勝かち、「王座おうざ戦せん」で藤井ふじい七なな冠かんへの挑戦ちょうせん権けんを獲得かくとくしました。

永瀬ながせ九きゅう段だんは、2019年ねんから「王座おうざ」のタイトルを4期き連続れんぞくで獲得かくとくしましたが、去年きょねんの「王座おうざ戦せん」五ご番ばん勝負しょうぶで藤井ふじい七なな冠かんに奪取だっしゅされ、八大やひろタイトル独占どくせんを許ゆるしました。

今回こんかいの挑戦ちょうせんで藤井ふじい七なな冠かんからタイトル奪還だっかんを果はたせるか注目ちゅうもくされます。

「王座おうざ戦せん」五ご番ばん勝負しょうぶはことし9月つきに開幕かいまくし、先さきに3勝しょうしたほうがタイトルを獲得かくとくします。

永瀬ながせ拓たく矢や九きゅう段だん “今期こんきは よい将棋しょうぎを”

対局たいきょくのあと、勝利しょうりした永瀬ながせ拓たく矢や九きゅう段だんは「去年きょねんは悔くいが残のこる内容ないようになってしまったので、今期こんきはその点てんを改善かいぜんして、よい将棋しょうぎを指さしたいと思おもっています」と話はなしていました。

羽生はぶ善治よしはる九段くだん “仕掛しかけ成算せいさんがない形かたちに 次つぎの機会きかいに頑張がんばりたい”

一方いっぽう、敗やぶれた羽生はぶ善治よしはる九きゅう段だんは「仕掛しかけていったが、あまり成算せいさんがない形かたちになってしまったので、ちょっとずつ苦くるしいかなと思おもいながら指さしていました。残念ざんねんだったが、また次つぎの機会きかいに頑張がんばりたいと思おもいます」と話はなしていました。

永瀬ながせ拓たく矢や九きゅう段だん 挑戦ちょうせんを決きめ「しっかりと準備じゅんびしたい」

永瀬ながせ拓たく矢や九きゅう段だんは、感想かんそう戦せんを終おえて記者きしゃ会見かいけんに臨のぞみました。

この中なかで、永瀬ながせ九きゅう段だんは「ほかのタイトルの挑戦ちょうせん者しゃ決定けってい戦せんでは、かなり多おおく負まけてしまっていたので、ひとつ結果けっかを出だすことができてよかったです。それが王座おうざ戦せんというのは運命うんめいを感かんじます」と喜よろこびを語かたりました。

また、去年きょねんの王座おうざ戦せんでタイトルを奪うばわれてから、これまでについては「精神せいしん的てきな未熟みじゅくさで、去年きょねんの王座おうざ戦せんがダメージとして残のこってしまい、弱よわい部分ぶぶんが目立めだった1年ねんでしたが、自分じぶんの弱よわさと向き合むきあう機会きかいにもなりました。いままで技術ぎじゅつ論ろんだけで生いきてきましたが、自分じぶんと向き合むきあうことで、もろさを少すこしずつ改善かいぜんできたらと思おもっています」と話はなしていました。

そして、藤井ふじい七なな冠かんとの五ご番ばん勝負しょうぶに向むけた意気込いきごみを聞きかれると「藤井ふじいさんには、ふだんから将棋しょうぎを教おしえていただいていますが、タイトル戦せんでは、ひと味ひとあじもふた味あじも違ちがう印象いんしょうがあるので、しっかりと準備じゅんびしたいです。前回ぜんかいの王座おうざ戦せんは、内容ないようとしては奮戦ふんせんできましたが、結果けっかがなかなか出でなかったので、今期こんきは結果けっかと内容ないようともに充実じゅうじつさせたいです」と話はなしていました。