その上で、残りの任期の半年間、大統領としての職務に力を注ぐと強調しました。
アメリカのバイデン大統領は日本時間の午前9時からホワイトハウスの大統領執務室で国民に向けて演説を行いました。
この中で秋の大統領選挙での再選を断念し、選挙戦から撤退したことについて「新しい世代に引き継ぐことが前進する最善の方法だと決断した。それがわが国を団結させる最善の方法だ」と述べて理解を求めました。
そして「あと数か月で国民はアメリカの進路を選ぶことになる。私は選択した」と述べた上で、みずからの後継候補として支持したハリス副大統領について「彼女は経験があり、強く、有能だ。わたしのすばらしいパートナーであり、われわれの国のリーダーだ。いま、選択はあなたたち、アメリカ国民にかかっている」と訴えました。
さらにバイデン氏は「わたしは、これからの半年間、大統領としての職務に専念する。すなわち、勤労家庭のために物価を下げ、経済を成長させ続ける。投票権から選択する権利まで、個人の自由と市民の権利を守り続ける」と述べ、残りの任期の半年間、大統領としての職務に力を注いでいくと強調しました。
【ノーカット動画 バイデン大統領演説】
【演説での発言】
大統領職を務めることは私の人生にとって名誉
アメリカ大統領選挙からの撤退を表明したバイデン大統領は国民に向けて演説を行い、冒頭、「大統領職を務めることは私の人生にとって名誉だ」と述べました。
尊い任務は 皆さんの未来のため 人民のためのもの
バイデン大統領は「民主主義を守り抜くことはどんな肩書きよりも重要だ。私はアメリカ国民のために働くことに力をもらい、喜びを見いだしてきた。ただ合衆国を完全なものにするという尊い任務は私のためにあるのではない。皆さんと、その家族、そして皆さんの未来のためであり、われら人民のためのものだ」と述べました。
新世代に引き継ぐことが前進する最善の方法
バイデン大統領は「私は新しい世代に引き継ぐことが前進する最善の方法だと決断した。それが我が国を団結させる最善の方法だ」と述べました。
アメリカは転換点にある
バイデン大統領は「アメリカは転換点にある。前進するか、後退するか選ばなくてはならない」と述べました。
政治的な暴力やいかなる暴力も居場所はない
バイデン大統領は「私はアメリカでは、政治的な暴力やいかなる暴力も、居場所はないということを明確にしていく。私は声を上げ続け、銃による暴力から子供たちを守っていく」と述べました。
アメリカの偉大なところは王や独裁者が統治しないこと
バイデン大統領は「アメリカの偉大なところは、王や独裁者が統治しないことだ。国民こそが統治する。歴史はあなたたちの手の中にある。権力はあなたたちの手の中にある。アメリカの理念は、あなたたちの手の中にある」と述べました。
1600万人の新規雇用を生み出し記録的だ
バイデン大統領は「わたしたちは世界で最も強い経済大国であり1600万人の新規雇用を生み出し、それは記録的だ。賃金も上昇している」と述べました。
これからの半年間 大統領としての職務に専念
バイデン大統領は「わたしは、これからの半年間、大統領としての職務に専念する。すなわち、勤労家庭のために物価を下げ、経済を成長させ続ける。投票権から選択する権利まで、個人の自由と市民の権利を守り続ける」と述べました。
ハリス副大統領はわれわれの国のリーダーだ
アメリカのバイデン大統領は国民向けの演説で「今後、数か月で、アメリカ国民は、アメリカの進路を選択することになる」と述べ、11月の大統領選挙の重要性を強調しました。
そのうえで「わたしは選択し、わたしの考えを示した。ハリス副大統領に感謝したい。 彼女は経験があり、強く、有能だ。わたしのすばらしいパートナーであり、われわれの国のリーダーだ。いま、選択はあなたたち、アメリカ国民にかかっている」と述べました。
前進か後退か 希望か憎しみか 団結か分断かの選択
バイデン大統領は「今われわれが下す決断が、この国と世界の今後数十年にわたる運命を決定する。アメリカは前進か後退か、希望か憎しみか、団結か分断かの選択を迫られている」と述べました。
ガザでの戦争を終わらせるため 働き続ける
バイデン大統領は「すべての人質を帰還させ、中東に平和と安全をもたらし、ガザでの戦争を終わらせるために働き続ける」と述べました。
民主党 早ければ来月1日に後継候補者を正式指名
アメリカ大統領選挙に向けた、バイデン大統領の後継の候補者選びを巡り、民主党は早ければ来月1日にオンラインで手続きを行い、候補者を正式に指名すると発表しました。
これまでのところハリス副大統領が指名される見通しとなっています。
アメリカ大統領選挙に向けて民主党全国委員会は24日、党の候補者を指名する手続きについて詳細を発表しました。
それによりますと、立候補を今月27日まで受け付けた上で、立候補者が1人の場合は来月1日に複数の候補者がいた場合は来月3日ごろに、代議員によるオンラインの投票を行い、候補者を正式に指名するとしています。
これまでのところアメリカのメディア各社は、ハリス副大統領が、民主党の候補者指名に必要な数の代議員の支持を確保したと伝えているうえ、ほかに対立候補も出ておらず、ハリス氏が指名される見通しとなっています。
委員会は副大統領候補についても来月7日までに指名するとしています。
ハリス氏が誰を副大統領候補に選ぶのかも注目されています。