財務省は、
学校法人「
森友学園」への
国有地売却に
関連し、
20件の
内部文書が
新たに
確認されたとして、
参議院予算委員会の
理事懇談会に
提出し、
野党側は、
国会の
要請を
受けて
行われた
会計検査院の
検査の
前提が
崩れたとして、
検査を
やり直すよう
主張しました。
参議院予算委員会の
理事懇談会で、
財務省は、
学校法人「
森友学園」への
国有地売却に
関連し、
土地の
賃貸借契約の
法律上の
問題点を
検討した
経過などを
記録した、
20件300ページ
余りの
内部文書が
新たに
確認されたとして、
文書を
提出しました。
これに対し、委員長代理を務める自民党の石井準一氏は、「参議院予算委員会からの要請を受けた会計検査院の検査にも提出せず、結果的に報告書に反映できなかった。予算委員会の権威を傷つけるものであり、財務省は、重く受け止め、猛省してもらいたい」と述べました。
また、民進党や共産党は、「会計検査院の検査の前提条件が崩れている」として、検査をやり直すよう主張するとともに、財務省の前理財局長の佐川国税庁長官らの証人喚問を重ねて求めました。
「隠したわけではない」
麻生副総理兼財務大臣は、衆議院予算委員会で、「文書を網羅できているか、文書に個人情報などの不開示情報が含まれていないかといった確認作業を速やかに行い、本日示した。内容に関して、財務省に不利な情報は入っていないし、早めに出しても何ら不都合はない。提出を意図して遅らせたわけではないし、隠したわけではない」と述べました。
また、麻生副総理は、「文書は、森友学園との交渉に関して、法的な論点を近畿財務局内で検討した法律相談の文書で、森友学園との交渉記録ではない」と述べました。
「虚偽答弁と言わざるえず」
民進党の那谷屋参議院国会対策委員長は、記者会見で、「財務省の佐川前理財局長が『文書はすべて捨てた』と言っていたにもかかわらず、今になって文書が出てきた。財務省は隠蔽体質だ。佐川氏の過去の答弁は、虚偽答弁と言わざるをえず、国会軽視だ。佐川氏は、国会に出席するのが当然で、出席しなければ、予算審議もできないくらいの覚悟で、われわれもやっていく」と述べました。