大だい規模きぼ災害さいがい“国くにが初動しょどうの救助きゅうじょ活動かつどうなど統括とうかつを”石川いしかわ県けんが提言ていげん方針ほうしん

能登のと半島はんとう地震じしんでは災害さいがい関連かんれん死しを含ふくめて504人にんが亡なくなっていて、このうち住宅じゅうたくの倒壊とうかいや土砂崩どしゃくずれなどでの「直接ちょくせつ死し」は228人にんです。

石川いしかわ県けんは地震じしん発生はっせい直後ちょくごの救助きゅうじょ活動かつどうなどに課題かだいがあったとして去年きょねん10月つきに専門せんもん家かなどが参加さんかする委員いいん会かいを立たち上あげ、すべての職員しょくいんへの聞き取ききとりなど検証けんしょう作業さぎょうを進すすめています。

この中なかで発はつ災わざわい後ご72時間じかんまでの人命じんめい救助きゅうじょを最さい優先ゆうせんとする初動しょどう対応たいおうの段階だんかいについて、災害さいがい対策たいさく本部ほんぶが設置せっちされたあと警察けいさつと消防しょうぼう、自衛隊じえいたいの担当たんとう者しゃが集あつまり、救助きゅうじょ要請ようせいや道路どうろ寸断すんだんなどの情報じょうほうは共有きょうゆうされていたとしています。

その一方いっぽうで、共有きょうゆうした情報じょうほうをもとに「効果こうか的てきな救助きゅうじょ活動かつどうをどう進すすめるのか」や「活動かつどうの分担ぶんたんをどうするのか」など誰だれが主導しゅどうして決きめるのかが明確めいかくではなく、統括とうかつする役割やくわりもおらず連携れんけいが十分じゅうぶんでなかったとしています。

このため石川いしかわ県けんは、ことし3月つきまでに取とりまとめる報告ほうこく書しょの中なかで、今後こんごの大だい規模きぼな災害さいがいでは国くにが初動しょどうの救助きゅうじょ活動かつどうなどを統括とうかつする役割やくわりを担になうべきだと提言ていげんする方針ほうしんであることが分わかりました。

石川いしかわ県けんの飯田いいだ重則しげのり 危機きき管理かんり監は「私わたしたちは地方ちほう公共こうきょう団体だんたいであるから防災ぼうさいの責務せきむは持もっているが、大だい規模きぼ災害さいがいになると都道とどう府県ふけんレベル、市町村しちょうそんレベルでは到底とうてい対応たいおうできない。国くにが前面ぜんめんに出でて対応たいおうする体制たいせいをつくらないと今後こんごの災害さいがいでも同おなじことが繰り返くりかえされると思おもう」と話はなしています。

内閣ないかく府ふ「石川いしかわ県けんから提言ていげんあれば対応たいおう検討けんとうしたい」

政府せいふの中央ちゅうおう防災ぼうさい会議かいぎがおととし5月つきに決定けっていした国くにの防災ぼうさい基本きほん計画けいかくに基もとづく対処たいしょ方針ほうしんでは、大だい規模きぼな災害さいがいを受うけて政府せいふや都道とどう府県ふけんなどで災害さいがい対策たいさく本部ほんぶが設置せっちされた場合ばあい、警察けいさつと消防しょうぼう、防衛ぼうえい省しょうなどが情報じょうほうの共有きょうゆうや活動かつどう方針ほうしんなどの調整ちょうせいを行おこなうとされています。

ただ、どの組織そしきが調整ちょうせいを主導しゅどうして行おこなうのかや、都道とどう府県ふけんがどのような役割やくわりを担になうのかについての記載きさいはありません。

内閣ないかく府ふは「能登のと半島はんとう地震じしんでは部隊ぶたい間かんの調整ちょうせいは十分じゅうぶんに行おこなわれ、初動しょどうの救助きゅうじょに支障ししょうはなかったと認識にんしきしている。石川いしかわ県けんから提言ていげんがあれば、今後こんごの対応たいおうを検討けんとうしたい」としています。