東京 江東区の豊洲市場では5日朝、新年恒例の「初競り」が行われ、マグロの卸売り場には日本全国や世界各地の港から運ばれてきた生や冷凍のマグロが並べられました。
冒頭、卸売業者の代表が「ことしは天候にも恵まれ、穏やかな正月を過ごしたと思うが、昨年は能登半島の大きな地震から始まった。1日も早い復旧、復興をお祈りする」とあいさつしました。
そして、午前5時すぎに鐘の合図で競りが始まると、競り人の威勢のいいかけ声とともに、大きなマグロが次々と競り落とされていきました。
ことしの最高値は青森県の大間で水揚げされた重さ276キロのクロマグロで、2億700万円で競り落とされました。
これは、記録の残る1999年以降、最も高かった2019年の3億3360万円に次いで、2番目に高い価格となります。
競り落とした業者は
5日の豊洲市場の初競りでは、外食事業を展開する会社と水産仲卸会社の2社が共同で、最高値の2億700万円でクロマグロを競り落としました。
この2社が共同で最高値で競り落とすのは5年連続で、去年の1億1424万円を大きく上回りました。
競りのあと、外食事業を展開する「ONODERAホールディングス」の長尾真司社長は記者団に対し「今年も非常にいいマグロを落とせてよかった。縁起物なので、このマグロを食べていい1年を過ごしてほしい」と話していました。
また、水産仲卸会社「やま幸」の山口幸隆社長は「きょうのマグロの中で1番、目方と雰囲気がよく高くなるとすぐわかった。パンデミックや震災を経て町に日常が戻ってくる中で史上2番目で落とせてよかった」と話していました。