8日午前6時20分ごろ、岩国市本郷町波野の住民から消防に、70代の男性が「クマに襲われた」と言って駆け込んできたという通報がありました。
警察によりますと、男性は頭や両腕に大けがをしていて、病院に搬送されましたが、意識はあり、命に別状はないということです。
この地域は住宅が点在する山あいの集落で、男性は山道を散歩していたところ、突然クマに襲われたと話しているといういうことです。
クマはその後、山の中に逃げていったということで、警察は、クマの行方や男性が襲われた状況を調べるとともに、パトカーで近くの住民に注意を呼びかけています。
山口県によりますと、県内ではことし4月から8月末までの5か月間に、去年の同じ期間と比べて2倍近い317件のクマの目撃情報が寄せられています。
山口県内でクマに襲われてケガをしたのは、2年前のおととし6月に岩国市美川町で70代の男性が襲われて以来だということです。
京都でも男性が耳かまれるなどケガ
8日未明、京都府南丹市の住宅の敷地内で男性がクマに襲われ、けがをしました。南丹市で人がクマに襲われたのはことしに入って初めてで、市が注意を呼びかけています。
8日午前3時半ごろ、京都府南丹市園部町の住宅の敷地内で、この家に住む69歳の男性がクマに襲われ、右耳をかまれるなどしました。
男性はみずから警察に通報し、病院で手当てを受けましたが、命に別状はないということです。
警察によりますと、男性は、庭で飼っている犬がほえていたのを不審に思って外に出たところ、クマに覆いかぶさられるように襲われたということです。
男性を襲ったのは体長2メートルほどの大人のクマとみられ、その後、近くの山の中に逃げていったということです。
南丹市で人がクマに襲われたのは、ことしに入って初めてだということです。
市は、防災無線を通じて住民に注意を呼びかけていて、警察も警戒にあたっています。