エルメス５代目だいめ、庭師にわしを養子ようしにして財産相続ざいさんそうぞくさせる計画けいかくか

フランスの高級こうきゅうブランド、エルメスの創業者一族そうぎょうしゃいちぞくのニコラ・ピュエシュ氏し（８０）が自身じしんの庭師にわしを養子ようしにする手続てつづきを開始かいししたと報ほうじられている。資産約しさんやく１２０億おくユーロ（約やく１兆ちょう８８００億円おくえん）のうち少すくなくとも半分はんぶんを相続そうぞくさせる計画けいかくだという。

ピュエシュ氏しはエルメス創業者そうぎょうしゃの５代目だいめの子孫しそん。自身じしんが創設そうせつしたイソクラテス財団ざいだんに資産しさんを遺贈いぞうする契約けいやくを破棄はきし、庭師にわしを法定相続人ほうていそうぞくじんにしたいとの意向いこうを示しめしている。

スイス紙しトリビューン・ド・ジュネーブなどが今月こんげつ、この件けんについて報ほうじた。

イソクラテス財団ざいだんはピュエシュ氏しの計画けいかくに異議いぎを唱となえ、これについては最近知さいきんしったばかりだと説明せつめい。ＣＮＮに寄よせた声明せいめいで「法的観点ほうてきかんてんからは、遺贈契約いぞうけいやくの一方的いっぽうてきな取とり消けしは無効むこうであり根拠こんきょがない」「従したがって、当財団とうざいだんは契約取けいやくとり消けしに反対はんたいするが、創設者そうせつしゃとの協議きょうぎの余地よちは残のこす」と表明ひょうめいした。

イソクラテス財団ざいだんは２０１１年ねんにピュエシュ氏しによって設立せつりつされた。公式こうしきウェブサイトによると、「健全けんぜんなデジタル公共空間こうきょうくうかん」の実現じつげんに取とり組くむ公益こうえきジャーナリズムや市民団体しみんだんたいを支援しえんしているという。

知しられている限かぎり、ピュエシュ氏しに子こどもはない。報道ほうどうによれば、イソクラテス財団ざいだんとピュエシュ氏しの契約けいやくは、同氏どうしが保有ほゆうするエルメスの株式かぶしきを財団ざいだんに遺贈いぞうするとの内容ないよう。

先月公表せんげつこうひょうされた米べいブルームバーグ通信つうしんの年間ねんかんランキングによると、エルメス創業者一族そうぎょうしゃいちぞくは世界せかいで３番目ばんめに裕福ゆうふくな家族かぞく。