11日にちは高気圧こうきあつに広ひろく覆おおわれ、西日本にしにほんや東日本ひがしにっぽんのほか、北きた日本にっぽんの太平洋たいへいよう側がわでも晴はれています。

12日にちから15日にちの日曜日にちようびにかけては南みなみから暖あたたかい空気くうきが流れ込ながれこみ、上空じょうくう1500メートルの空気くうきは平年へいねんと比くらべ10度どほど高たかくなる見込みこみです。

このため西日本にしにほんや東日本ひがしにっぽんを中心ちゅうしんに、最高さいこう気温きおんが15度どから20度ど程度ていどとなるほか、北きた日本にっぽんでも10度ど前後ぜんごに達たっするなど、この時期じきとしては非常ひじょうに高たかくなり、3月つき下旬げじゅんから4月つき上旬じょうじゅん並なみになるところが多おおいと予想よそうされています。

気象庁きしょうちょうは、これまでに積雪せきせつが多おおくなっている地域ちいきでは融雪ゆうせつが進すすむおそれがあるとして、雪崩なだれや川かわの増水ぞうすい、土砂どしゃ災害さいがいに十分じゅうぶん注意ちゅういするよう呼よびかけています。

また、屋根やねからの落雪ゆきや除雪じょせつ作業さぎょう中ちゅうの事故じこなどにも十分じゅうぶん注意ちゅういが必要ひつようです。

雪崩なだれや落雪ゆき、土砂どしゃ災害さいがいのほか、雪ゆきどけ水すいが増ふえると道路どうろが冠水かんすいしたり、河川かせんが増水ぞうすいしたりするおそれもあります。

被害ひがいにあわないための、ぜひ知しってほしいポイントをまとめました。

山やまに積つもった雪ゆきが斜面しゃめんを崩れ落くずれおちる現象げんしょうです。

国土こくど交通こうつう省しょうなどによりますと、大おおきく分わけて真冬まふゆに多おおく起おきる「表層ひょうそう雪崩なだれ」と春先はるさきに多おおい「全ぜん層そう雪崩なだれ」があり、特とくに表層ひょうそう雪崩なだれは速度そくどが速はやく、破壊はかい力りょくが強つよいため被害ひがいの範囲はんいが広ひろくなるということです。

雪崩なだれの発生はっせいを月別つきべつに見みると、1月つきから3月つきにかけてが86％と突出とっしゅつして多おおくなっています。

雪崩なだれに巻き込まきこまれないためには、「発生はっせいしやすい場所ばしょに近ちかづかない」ことが何なにより大切たいせつです。

知しっておきたい危険きけんな場所ばしょは具体ぐたい的てきには以下いかのとおりです。

◇スキーの上級じょうきゅう者しゃコースと同どう程度ていどの急きゅう斜面しゃめん（傾斜けいしゃ30度ど）

◇「落石らくせき注意ちゅうい」の標識ひょうしきが設置せっち

◇高たかい樹木じゅもくが無ない斜面しゃめん

雪崩なだれの前まえに起おきる前兆ぜんちょう現象げんしょうには以下いかのようなものがあります。

◇山やまの尾根おねや雪崩なだれ予防よぼう柵しがらみから雪ゆきが張り出はりだす（雪ゆきぴや巻まきだれなど）

◇雪ゆきの塊かたまり「スノーボール」が斜面しゃめんを転ころがる

◇積雪せきせつ斜面しゃめんにひびが入はいる

◇しわ状じょうの雪ゆきの模様もようが現あらわれる

気温きおんが上昇じょうしょうしたり、雨あめが降ふったりする場合ばあいや、短期間たんきかんに多量たりょうの雪ゆきが降ふった場合ばあいは雪崩なだれが起おきやすくなります。

あらかじめ、以下いかのポイントを確認かくにんしましょう。

◇ハザードマップで危険きけん箇所かしょを把握はあく

◇「なだれ注意ちゅうい報ほう」をチェック

◇位置いちを知しらせるビーコンやスマートフォンを携帯けいたい

◇捜索そうさくに使つかう「ゾンデ棒ぼう」や救助きゅうじょ用ようのスコップも準備じゅんび

屋根やねに積つもった雪ゆきは気温きおんの上昇じょうしょうや雨あめにより、とけて滑すべりやすくなります。

雪ゆきは1立方メートルりっぽうめ-とるで重おもさが100キロ以上いじょう、時ときには500キロに達たっすることもあり、この冬ふゆも落雪ゆきに巻き込まきこまれて死亡しぼうする事故じこが発生はっせいしています。

以下いかのポイントに注意ちゅういしてください。

◇建物たてものの屋根やねに雪ゆきが積つもっていないか確認かくにんする

◇特とくに軒下のきしたを歩あるく際さいは注意ちゅういを

◇建物たてものの持ち主もちぬしは雪ゆきやつららを早はやめに除雪じょせつ

◇事故じこ時じに備そなえて携帯けいたい電話でんわは肌身はだみ離はなさず

屋根やねにのぼって除雪じょせつ作業さぎょうする際さいには、滑すべりやすく転落てんらくのリスクもあります。

命綱いのちづなや安全あんぜん帯たいをつけて2人にん以上いじょうで行おこない、休憩きゅうけいをとりながら作業さぎょうするよう心こころがけてください。

※命綱いのちづなをつなぐ「アンカー」などの設置せっちには工事こうじが必要ひつような場合ばあいがあります。

12月つき31日にちに山形やまがた県けん鶴岡つるおか市しで発生はっせいした土砂どしゃ災害さいがいでは、住宅じゅうたくの裏山うらやまが崩くずれて2人にんが死亡しぼうし、現地げんちを調査ちょうさした専門せんもん家かは、「風化ふうかしてもろくなった地層ちそうに、雪ゆきどけ水すいや雨水あまみずがしみこみ、発生はっせいした可能かのう性せいが高たかい」と指摘してきしています。

融雪ゆうせつによる土砂どしゃ災害さいがいで注意ちゅういが必要ひつようなのは以下いかのポイントです。

◇ハザードマップの土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいきなどを参考さんこうに危険きけんなエリアを確認かくにん

◇「融雪ゆうせつ注意ちゅうい報ほう」が出でているかチェック

◇前兆ぜんちょう現象げんしょうがみられたら避難ひなんを（地鳴じなり、斜面しゃめんの亀裂きれつ、樹木じゅもくの傾かたむきなど）

また過去かこには、雪ゆきどけ水すいで道路どうろが冠水かんすいしたり河川かせんが増水ぞうすいしたりする事例じれいも確認かくにんされています。

ふだん利用りようする道路どうろや近ちかくの川かわで危険きけんな場所ばしょがないか、あらかじめハザードマップなどで確認かくにんするようにしましょう。