岸田首相 “育休中の手取り収入同程度に年収の壁に支援策” - Easy News

少子しょうし化か対策たいさくとして岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、出産しゅっさん後ごの一定いってい期間きかん、男女だんじょともに育休いくきゅうを取得しゅとくした場合ばあい、休業きゅうぎょう前まえと同おなじ程度ていどの手取てどり収入しゅうにゅうを確保かくほできるよう育児いくじ休業きゅうぎょう給付きゅうふ金きんの水準すいじゅんを引き上ひきあげる意向いこうを表明ひょうめいしました。

また、いわゆる「年収ねんしゅうの壁かべ」について、基準きじゅんの106万まん円えんを超こえても手取てどり収入しゅうにゅうが減へらないよう支援しえん策さくを導入どうにゅうする方針ほうしんを示しめしました。

岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、17日にち夜よる、少子しょうし化か対策たいさくについて記者きしゃ会見かいけんを行おこないました。

この中なかで、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、去年きょねんの出生しゅっしょう数すうが80万まん人にんを下回したまわり過去かこ最少さいしょうとなったことに触ふれ「このまま推移すいいすると、わが国わがくにの経済けいざい社会しゃかいは縮小しゅくしょうし、社会しゃかい保障ほしょう制度せいどや地域ちいき社会しゃかいの維持いじが難むずかしくなる。これから6、7年ねんが少子しょうし化か傾向けいこうを反転はんてんできるかどうかのラストチャンスだ」と指摘してきしました。

その上うえで「政策せいさくの内容ないよう・規模きぼはもちろん、社会しゃかい全体ぜんたいの意識いしき・構造こうぞうを変かえていくという意味いみで、次元じげんの異ことなる少子しょうし化か対策たいさくを政権せいけんの最さい重要じゅうよう課題かだいとして実現じつげんしていく」と述のべました。

そして

◇若わかい世代せだいの所得しょとくを増ふやすことと、

◇社会しゃかい全体ぜんたいの構造こうぞうや意識いしきを変かえること、それに

◇すべての子育こそだて世帯せたいを切れ目きれめなく支援しえんすることの

3つを基本きほん理念りねんに具体ぐたい的てきな政策せいさくを進すすめていくと説明せつめいしました。

具体ぐたい的てきな所得しょとく向上こうじょう策さくとして、一定いっていの年収ねんしゅうを超こえると配偶はいぐう者しゃの扶養ふようを外はずれるいわゆる「年収ねんしゅうの壁かべ」について、まずは、基準きじゅんの106万まん円えんを超こえると手取てどり収入しゅうにゅうが減へる逆転ぎゃくてん現象げんしょうが起おきないようにするための支援しえん策さくを導入どうにゅうし、その後そのご、制度せいどの見直みなおしに取り組とりくむ方針ほうしんを明あきらかにしました。

また子こどもが多おおい家庭かていの負担ふたんが大おおきいことを踏ふまえ、児童じどう手当てあての拡充かくじゅうや高等こうとう教育きょういく費ひの負担ふたん軽減けいげんのほか、若わかい子育こそだて世帯せたいへの住居じゅうきょ支援しえんなど、包括ほうかつ的てきな支援しえん策さくを講こうじていく考かんがえを示しめしました。

さらに社会しゃかい構造こうぞうや意識いしきを変かえるため育児いくじ休業きゅうぎょうの取得しゅとくを推進すいしんする必要ひつようがあるとして、低てい水準すいじゅんにとどまっている男性だんせいの取得しゅとく率りつの政府せいふ目標もくひょうを2025年度ねんどに50％、2030年度ねんどに85％に引き上ひきあげることを明あきらかにし、達成たっせいを促うながすために企業きぎょうの体制たいせい整備せいびの支援しえんを行おこなっていく考かんがえを示しめしました。

一方いっぽう、国家こっか公務員こうむいんについては、男性だんせい全員ぜんいんの取得しゅとくを目指めざし、2025年度ねんどには85％以上いじょうが1週間しゅうかん以上いじょうの育休いくきゅうを取得しゅとくする計画けいかくを策定さくていし、実行じっこうに移うつすとしています。

そして、取得しゅとくを促うながす具体ぐたい策さくとして、▼育児いくじ休業きゅうぎょう給付きゅうふについて、希望きぼうすれば時短じたん勤務きんむでも給付きゅうふ金きんが支給しきゅうされるよう見直みなおすほか、▼出産しゅっさん後ごの一定いってい期間きかん、男女だんじょともに育休いくきゅうを取得しゅとくした場合ばあい、休業きゅうぎょう前まえと同おなじ程度ていどの手取てどり収入しゅうにゅうを確保かくほできるよう給付きゅうふ金きんの水準すいじゅんを引き上ひきあげる意向いこうを表明ひょうめいしました。

さらに、▼非ひ正規せいきで働はたらく人ひとに加くわえ、フリーランスや自営じえい業ぎょうの人ひとに対にたいしても、育児いくじによって収入しゅうにゅうが減へった場合ばあいに、経済けいざい的てきな支援しえんを行おこなう新あらたな仕組しくみを創設そうせつする方針ほうしんを明あきらかにしました。

また「『こどもファースト社会しゃかい』の実現じつげんをあらゆる政策せいさくの共通きょうつう目標もくひょうにする」と述のべ、国立こくりつ博物館はくぶつかんなどの国くにの施設しせつで、子連こづれの人ひとが窓口まどぐちで並ならばずに優先ゆうせん的てきに入場にゅうじょうできる「こどもファスト・トラック」を新あらたに設もうけ、全国ぜんこくに広ひろげていく方針ほうしんを示しめしました。

そして、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、4月つき1日にちにこども家庭かてい庁ちょうが発足ほっそくすることに触ふれ「国民こくみんの声こえをうかがいながら、必要ひつような政策せいさく強化きょうかの内容ないよう、予算よさん、財源ざいげんについてさらに議論ぎろんを深ふかめ、6月つきの骨太ほねぶと方針ほうしんまでに、将来しょうらい的てきな子こども予算よさん倍増ばいぞうに向むけた大枠おおわくを示しめす」と述のべました。

その上うえで「時代じだいの変化へんか、若わかい方々かたがたの意識いしきの変化へんかを的確てきかくにとらえつつ『時間じかんとの闘たたかい』となっている少子しょうし化か問題もんだいに、先頭せんとうに立たって全力ぜんりょくで取り組とりくんでいく」と強調きょうちょうしました。

“子こども・子育こそだて予算よさんの倍増ばいぞう『骨太ほねぶとの方針ほうしん』までに具体ぐたい化か”

岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、子こども・子育こそだて予算よさんの倍増ばいぞうについて「政策せいさくの中身なかみを詰つめなければ、倍増ばいぞうの基準きじゅんや時期じきを申し上もうしあげることは適当てきとうでない。充実じゅうじつする内容ないようを具体ぐたい化かし、その内容ないように応おうじて社会しゃかい全体ぜんたいでどのように安定あんてい的てきに支ささえていくのか、予算よさんや財源ざいげんを考かんがえていかなければいけない。『骨太ほねぶとの方針ほうしん』までに、具体ぐたい化かを進すすめるとともに、将来しょうらい的てきな子こども・子育こそだて予算よさん倍増ばいぞうに向むけた大枠おおわくを提示ていじしたい」と述のべました。

“「教育きょういく国債こくさい」は慎重しんちょうに検討けんとう”

また、教育きょういく支援しえんの財源ざいげんを「教育きょういく国債こくさい」で賄まかなう考かんがえはないか問とわれ「これまでも申し上もうしあげているとおり、安定あんてい財源ざいげんの確保かくほ、あるいは財源ざいげんの信認しんにん確保かくほの観点かんてんから慎重しんちょうに検討けんとうする必要ひつようがあると考かんがえている」と述のべました。

“放送ほうそう法ほうの解釈かいしゃくは一貫いっかんして維持いじ”

放送ほうそう法ほうが定さだめる「政治せいじ的てき公平こうへい」の解釈かいしゃくについて「放送ほうそう法ほうの解釈かいしゃくは、総務そうむ省しょうが放送ほうそう法ほうを所管しょかんする立場たちばから責任せきにんを持もって、従来じゅうらいの解釈かいしゃくを変更へんこうすることなく、補充ほじゅう的てきな説明せつめいを行おこなったものであり、この考え方かんがえかたは一貫いっかんして維持いじされている。総務そうむ省しょうにおいて、放送ほうそう法ほうをめぐる一連いちれんの経緯けいいに関にかんして、精査せいさを行おこなっていると承知しょうちしている」と述のべました。

“日にち韓かん首脳しゅのう会談かいだん両国りょうこく間かんに課題かだい乗り越のりこえるべく努力どりょく”

16日にちの日にち韓かん首脳しゅのう会談かいだんについて「正常せいじょう化かに向むけて大おおきな1歩ほとなる前向まえむきな会談かいだんを行おこなうことができた。日にち韓かん間かんには、隣国りんごくであるだけにさまざまな経緯けいいや歴史れきしもあるがそれを乗り越のりこえ、困難こんなんな決断けつだんと行動こうどうをされたユン大統領だいとうりょうには心こころから敬意けいいを表あらわしたい」と述のべました。

その上うえで「両国りょうこく間かんには課題かだいがまだいくつもあり、互たがいの信頼しんらい関係かんけいに基もとづいてひとつひとつ乗り越のりこえるべく、未来みらいに向むけて努力どりょくしていきたい」と述のべました。

また、ユン大統領だいとうりょうと夕食ゆうしょくを共ともにしたことについて「大変たいへん楽たのしいお酒さけを飲のむことができた。個人こじん的てきなことも含ふくめ、互たがいの信頼しんらい関係かんけいを深ふかめる意味いみで有意義ゆういぎな会話かいわをさせていただいた。トップ同士どうしの信頼しんらい関係かんけいをもとに課題かだいを前まえに進すすめることができればと期待きたいしている」と述のべました。

“米べい銀行ぎんこう相次あいつぐ経営けいえい破綻はたん引き続ひきつづき注視ちゅうし”

アメリカの銀行ぎんこうの相次あいつぐ経営けいえい破綻はたんなどが日本にっぽん経済けいざいや金融きんゆう市場しじょうに及およぼす影響えいきょうについて「現在げんざい、日本にっぽんの金融きんゆう機関きかんは総そうじて充実じゅうじつした流動りゅうどう性せいあるいは資本しほんを維持いじしていて、金融きんゆうシステムは総体そうたいとして安定あんていしていると評価ひょうかしている。政府せいふとしてはさまざまなリスクがありうることを念頭ねんとうに置おき、日本にっぽん銀行ぎんこうはじめ各国かっこくの金融きんゆう当局とうきょくとも連携れんけいしつつ、内外ないがいの経済けいざい金融きんゆう市場しじょうの動向どうこうが実体じったい経済けいざいや金融きんゆうシステムの安定あんてい性せいに与あたえる影響えいきょうなどについて、強つよい警戒けいかい心しんを持もって注視ちゅうししていきたい」と述のべました。

その上うえで「本日ほんじつ、財務省ざいむしょうと金融きんゆう庁ちょう、そして日本にっぽん銀行ぎんこうの間まで、最近さいきんの市場しじょう動向どうこうについて意見いけん交換こうかんを実施じっしし、政府せいふと日銀にちぎんの緊密きんみつな連携れんけいを確認かくにんしたところだ。こうした姿勢しせいで、引き続ひきつづき注視ちゅうししていきたい」と述のべました。

“中小ちゅうしょう企業きぎょうの賃上ちんあげ原資げんし確保かくほするため生産せいさん性せい向上こうじょうへ支援しえん”

また、中小ちゅうしょう企業きぎょうの賃上ちんあげをめぐり「労務ろうむ費ひなど価格かかく転嫁てんかが十分じゅうぶんにできていない状況じょうきょうもあり公正こうせい取引とりひき委員いいん会かいの協力きょうりょくのもと、業界ぎょうかいごとに実態じったい調査ちょうさを行おこなったうえで、転嫁てんかのあり方ありかたの指針ししんをまとめていきたい。最低さいてい賃金ちんぎんの引き上ひきあげや、同どう一いち労働ろうどう同どう一いち賃金ちんぎんの施行しこうの徹底てっていを進すすめるとともに、賃上ちんあげの原資げんしを確保かくほするため生産せいさん性せい向上こうじょうへの支援しえんも進すすめていきたい」と述のべました。

“衆参しゅうさんの補欠ほけつ選挙せんきょ議席ぎせきを守り抜まもりぬき拡大かくだいしていく”

４月しがつ行おこなわれる衆参しゅうさんの補欠ほけつ選挙せんきょについて「今後こんごの国政こくせいに影響えいきょうを与あたえる可能かのう性せいもある重要じゅうような選挙せんきょと認識にんしきしている。自民党じみんとうの議席ぎせきをしっかり守り抜まもりぬき、さらに拡大かくだいしていくため全力ぜんりょくを尽つくしていきたい」と述のべました。

“マスクを外はずし息苦いきぐるしさを感かんじる場面ばめんも少すくない”

マスクを外はずすようになった生活せいかつの印象いんしょうについて「息苦いきぐるしさを感かんじる場面ばめんも少すくなくなった気きがするが、いずれにせよ、マスクはそれぞれの国民こくみんの皆みなさんの判断はんだんにお任まかせするということで政府せいふから何なにか強制きょうせいするものではない」と述のべました。

その上うえで「できるだけ混乱こんらんをきたさないよう、国民こくみんの皆みなさんに適切てきせつに判断はんだんいただけるような材料ざいりょうを用意よういしておくことも大切たいせつなことではないか」と述のべました。

“G7広島ひろしまサミット原爆げんばく資料しりょう館かんへの訪問ほうもんを検討けんとう”

5月つきのG7広島ひろしまサミットについて「アジアで開催かいさいされるので、『自由じゆうで開ひらかれたインド太平洋たいへいよう』に関にかんするG7の連帯れんたいを確認かくにんをする機会きかいとしたい」と述のべました。

また、「G7首脳しゅのうを含ふくめ世界せかいに被爆ひばくの実相じっそうをしっかりと伝つたえていくことは核かく軍縮ぐんしゅくに向むけたあらゆる取り組とりくみの原点げんてんとして重要じゅうようであり、この観点かんてんから原爆げんばく資料しりょう館かんへの訪問ほうもんをはじめ、検討けんとうしている」と述のべました。