タイの原子力平和利用事務局は16日までに、同国中部の石炭火力発電所で人体に有害な放射性物質「セシウム137」が入った金属製シリンダー1個の消失が見つかり、懸命な捜索作業を続けていることを明らかにしました。
セシウム137に触れた場合、がんなど深刻な健康被害につながる恐れもあるとして警告しています。
ただ、同事務局は住民らにパニック状態に陥らないよう助言しました。知らずに接触しても健康への影響は放射線の強度の程度によると指摘しました。「仮に強度が高いなら最初の兆候は皮膚炎になるだろう」と説明しました。
円筒形のシリンダーの長さは約30センチ、幅は13センチで、職員による今月10日の通常検査で紛失が判明しました。シリンダーは石炭サイロの一部を構成し、灰の測定に使われているということです。