心停止の患者に水素加えた酸素投与で救命率向上慶大など発表 - Easy News

心臓しんぞうが停止ていししたあと、救急きゅうきゅう病院びょういんに搬送はんそうされた患者かんじゃに水素すいそを加くわえた酸素さんそを投与とうよして救命きゅうめい措置そちを行おこなうと、通常つうじょうの酸素さんそを投与とうよした場合ばあいより救命きゅうめい率りつが高たかまったとする臨床りんしょう試験しけんの結果けっかを慶応けいおう大学だいがくなどのグループが発表はっぴょうしました。今後こんご、治療ちりょうの実用じつよう化かを目指めざすとしています。

心臓しんぞうの病気びょうきなどで心臓しんぞうが停止ていしし救急きゅうきゅうの医療いりょう機関きかんに運はこばれる患者かんじゃは、総務そうむ省しょう消防庁しょうぼうちょうの統計とうけいによりますと、国内こくないで年間ねんかんおよそ8万まん人にんいますが意識いしきが戻もどらないまま死亡しぼうしたり、助たすかっても重おもい後遺症こういしょうが残のこったりするケースが多おおくあります。

慶応けいおう大学だいがくの鈴木すずき昌あきら特とく任にん教授きょうじゅらのグループは、各地かくちにある15の病院びょういんで、おととし9月つきまでの4年ねん半はん余あまりの間まに心こころ停止ていしで搬送はんそうされ意識いしきが回復かいふくしていない患者かんじゃ73人にんを対象たいしょうに、2％の水素すいそを加くわえた酸素さんそを投与とうよして救命きゅうめい措置そちを行おこなった場合ばあいの効果こうかを調しらべる臨床りんしょう試験しけんを行おこないました。

その結果けっか、90日にち後ごの生存せいぞん率りつは通常つうじょうの酸素さんその投与とうよを受うけた患者かんじゃでは61％だったのに対にたいし、水素すいそを含ふくむ酸素さんそを受うけた患者かんじゃでは85％だったということです。

また、後遺症こういしょうなく回復かいふくした人ひとの割合わりあいも水素すいそを含ふくむ酸素さんそを受うけた患者かんじゃでは46％と、通常つうじょうの酸素さんその投与とうよを受うけた患者かんじゃの21％より高たかかったということです。

これまでのところ副作用ふくさようは見みられていないということで、研究けんきゅうグループは、多おおくの患者かんじゃを救命きゅうめいできるとして、さらに研究けんきゅうを進すすめて実用じつよう化かを目指めざすとしています。

鈴木すずき特とく任にん教授きょうじゅは「想像そうぞうを超こえるよい結果けっかで驚おどろいている。水素すいその吸入きゅうにゅうは大おおがかりな装置そうちは必要ひつようなく、多おおくの患者かんじゃが使つかえるよう実績じっせきを重かさねていきたい」と話はなしています。

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