英ダラム大学の天文学者が率いるチームが観測史上最大級の超大質量ブラックホールを発見した。英王立天文学会月報に掲載の論文で発表した。
論文によれば、この星の質量は太陽の300億倍以上。チームは米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡の画像を利用し、重力レンズ効果とスーパーコンピューターでのシミュレーションの手法を通じて質量を確認した。
重力レンズ効果とは遠くの天体から来る光が途中の銀河によって曲げられる現象を指す。こうした銀河は拡大レンズのような役割を果たす。
チームは想定するブラックホールの質量を変えながら宇宙から届く光をシミュレーション。その回数は数十万回に及んだという。同学会によると、こうした手法を使ってブラックホールを発見したのは初めて。