麻薬取引で悪名をはせた故パブロ・エスコバルは1980年代、私設動物園にカバ4頭を輸入した。そのカバが今や80頭に増えて野生化し、環境への影響や人に危害を加える可能性が懸念される状態になっています。今年1月にはカバたちを駆除すべきだと訴える論文が学術誌に発表されました。
地元自治体はカバの去勢を試みましたが、巨大なカバに対する従来のような去勢・避妊手術は危険が大きく、これまでに手術ができたのは11頭のみでした。
しかし15日、地元の環境保護団体コルナレは、頭数コントロールの新しい方法として、避妊薬の「ゴナコン」を仕込んだダーツを24頭のカバに投与したと発表しました。
エスコバルが輸入したカバはオス1頭とメス3頭のみでした。エスコバルの死後、ほかの動物たちは別の場所に移されましたが、カバは捕獲や輸送が困難だったことからそのまま残され、マグダレナ川流域で繁殖しました。