日本新聞: 東京大阪“時短要請”解除決定進む制限緩和海外で再拡大も…

東京とうきょう都とと大阪おおさか府ふがいずれも来週らいしゅう月曜日げつようびの25日にちから、飲食いんしょく店てんに対にたいする時短じたん要請ようせいを解除かいじょすることを決きめました。東京とうきょうは認証にんしょうを受うけた店みせが対象たいしょうで、酒さけの提供ていきょう時間じかんや営業えいぎょう時間じかんの制限せいげんがなくなります。

一方いっぽう、いち早いちはやく制限せいげん緩和かんわに踏み切ふみきったイギリスでは感染かんせん者しゃが再ふたたび増加ぞうかする傾向けいこうが見みられます。制限せいげん緩和かんわが進すすむ中なか、どのようなことに注意ちゅういが必要ひつようなのでしょうか。

＜東京とうきょう＞“要請ようせい解除かいじょ”決定けってい 25日にち～認証にんしょう店てんが対象たいしょう

東京とうきょう都とは感染かんせん状況じょうきょうなどの改善かいぜんを受うけて、今月こんげつ25日にち以降いこうは都との認証にんしょうを受うけた飲食いんしょく店てんに対にたいする時短じたん要請ようせいを解除かいじょし、酒さけの提供ていきょうや営業えいぎょう時間じかんの制限せいげんをなくすことを決きめました。

東京とうきょう都とは21日にちに開ひらいた新型しんがたコロナウイルスの対策たいさく本部ほんぶ会議かいぎで「リバウンド防止ぼうし措置そち期間きかん」が終了しゅうりょうした今月こんげつ25日にち以降いこうの対応たいおうを決きめ、このうち飲食いんしょく店てんは感染かんせん対策たいさくの徹底てっていの認証にんしょうを受うけた店みせに対にたいする要請ようせいを解除かいじょします。

現在げんざいは

▽酒さけの提供ていきょうは午後ごご8時じまで

▽営業えいぎょう時間じかんは午後ごご9時じまでとなっていますが

これらの制限せいげんがなくなります。

そのうえで、同おなじグループの同おなじテーブルへの案内あんないは4人にんまでにするよう求もとめます。同おなじテーブルで5人にん以上いじょうの大だい人数にんずうを案内あんないする場合ばあい、ワクチンの「接種せっしゅ済すみ証しょう」やその写真しゃしんを確認かくにんするよう求もとめます。

また、来月らいげつ1日にちからはワクチンの接種せっしゅを証明しょうめいする「TOKYOワクションアプリ」の活用かつようを呼よびかけます。都とが飲食いんしょく店てんに対にたいする時短じたん営業えいぎょうを要請ようせいしないのは去年きょねん11月つき以来いらい、およそ11か月かげつぶりです。

ただ、認証にんしょうを受うけていない飲食いんしょく店てんには酒さけの提供ていきょうを午後ごご9時じまでとするよう協力きょうりょくを求もとめます。都とは来月らいげつ30日にちまでの1か月かげつ余あまりを「基本きほん的てき対策たいさく徹底てってい期間きかん」と位置いちづけ、これらの対策たいさくを行おこない感染かんせんの再さい拡大かくだいを確実かくじつに抑え込おさえこんでいきたいとしています。

＜東京とうきょう＞小池こいけ知事ちじ「感染かんせんは抑おさえられているが基本きほん的てき対策たいさくの徹底てっていを」

対策たいさく本部ほんぶ会議かいぎのあと小池こいけ知事ちじは記者きしゃ団だんに対にたいし「これまでのワクチン接種せっしゅの推進すいしんや感染かんせん防止ぼうし対策たいさくなどへの協力きょうりょくもあって、感染かんせんは急速きゅうそくに抑おさえられていると思おもう。ただ、コロナウイルスは次々つぎつぎと新あたらしい事象じしょうが起おこるなど不透明ふとうめいなことが多おおいのも事実じじつだ。第だい6波はの到来とうらいも危惧きぐされる」と指摘してきしました。

そのうえで「改あらためて基本きほんに立ち返たちかえって手洗てあらい、消毒しょうどく、正ただしいマスクの着用ちゃくよう、換気かんきの徹底てっていなど基本きほん的てきな感染かんせん防止ぼうし対策たいさくの徹底てってい・定着ていちゃくをベースにしながら次つぎのステップを迎むかえたい。そのことが自身じしんの命いのちはもとより家族かぞくや大切たいせつな人ひと、社会しゃかいを守まもることになり、社会しゃかい経済けいざい活動かつどうの回復かいふく・再生さいせいにつながっていく。引き続ひきつづきの協力きょうりょくをよろしくお願おねがいしたい」と呼よびかけました。

また、小池こいけ知事ちじは「まだコロナが完全かんぜんに消きえたわけではない。一般いっぱん的てきに冬ふゆの期間きかんは乾燥かんそうした気候きこうで、年末ねんまつ年始ねんしにかけて飲食いんしょくの機会きかいが増ふえることや帰省きせいなど人ひとの動うごきが活発かっぱつになることが考かんがえられ、感染かんせんリスクが高たかまると言いわれている。11月つき末まつまでの『基本きほん的てき対策たいさく徹底てってい期間きかん』の取り組とりくみの効果こうかを踏ふまえて、年末ねんまつ年始ねんしに向むけた対応たいおうを検討けんとうしていく」と述のべました。

＜東京とうきょう＞「基本きほん的てき対策たいさく徹底てってい期間きかん」の対応たいおう

都とは今月こんげつ25日にちから来月らいげつ30日にちまでを「基本きほん的てき対策たいさく徹底てってい期間きかん」としています。この間このかんの飲食いんしょく店てん以外いがいへの対応たいおうは以下いかのとおりです。

＜飲食いんしょく店てん以外いがいの施設しせつ＞

対象たいしょうは劇場げきじょうや映画えいが館かん、集会しゅうかい場じょうや公会堂こうかいどう、展示てんじ場じょうや文化ぶんか会館かいかん、デパートなどの商業しょうぎょう施設しせつ、ホテルや旅館りょかん、体育館たいいくかんなどの運動うんどう施設しせつ、パチンコ屋やなどの遊技ゆうぎ場じょう、博物館はくぶつかんや美術館びじゅつかん、漫画まんが喫茶きっさなどの遊興ゆうきょう施設しせつ、学習がくしゅう塾じゅくなどです。

これらの施設しせつに対にたいしても営業えいぎょう時間じかんの短縮たんしゅくは求もとめません。業種ぎょうしゅ別べつガイドラインの順守じゅんしゅなど基本きほん的てきな感染かんせん防止ぼうし対策たいさくを徹底てっていするよう協力きょうりょくを依頼いらいします。また、大だい人数にんずうや長時間ちょうじかんにおよぶ飲食いんしょく、飲酒いんしゅなど、感染かんせんリスクの高たかい行動こうどうを避さけるよう利用りよう者しゃへの注意ちゅうい喚起かんきを求もとめます。カラオケ設備せつびを提供ていきょうする場合ばあいは利用りよう者しゃの密みつを避さけることや、こまめな換気かんき、それにマイクの消毒しょうどくなどを求もとめます。

＜学校がっこうなどの施設しせつ＞

対象たいしょうになるのは幼稚園ようちえん、保育ほいく所しょ、小学校しょうがっこう、中学校ちゅうがっこう、高校こうこう、大学だいがく、介護かいご老人ろうじん保健ほけん施設しせつなどです。発熱はつねつなどの症状しょうじょうがある人ひとの登校とうこうや活動かつどうへの参加さんか自粛じしゅくの徹底てっていを求もとめます。また、懇親こんしん会かいや飲のみ会かいなどについて注意ちゅうい喚起かんきを徹底てっていするよう協力きょうりょくを依頼いらいします。

＜イベント＞

午後ごご9時じまでとしていた開催かいさい時間じかんの制限せいげんは解除かいじょされます。今月こんげつ31日にち以降いこうは大声おおごえの歓声かんせいや声援せいえんがあるものは収容しゅうようの上限じょうげんを定員ていいんの半分はんぶんまで可能かのうとします。

大声おおごえがないものは

▽定員ていいんが5000人にん以下いかは定員ていいんいっぱいまでの収容しゅうようを可能かのうとするほか

▽5000人にんから1万まん人にん以下いかは5000人にんまで

▽1万まん人にん以上いじょうは定員ていいんの半分はんぶんまで

それぞれ可能かのうとします。

＜都民とみんに対にたいして＞

▽外出がいしゅつは少しょう人数にんずうで混雑こんざつしている場所ばしょや時間じかんを避さけて行動こうどうすること

▽帰省きせいや旅行りょこう・出張しゅっちょうなど都道とどう府県ふけん間かんの移動いどうに際にさいしては、基本きほん的てきな感染かんせん防止ぼうし対策たいさくを徹底てっていし特とくに大だい人数にんずうの会食かいしょくを控ひかえること

▽路上ろじょう、公園こうえんなどにおける集団しゅうだんでの飲酒いんしゅなど感染かんせんリスクが高たかい行動こうどうを控ひかえることを求もとめます。

＜東京とうきょう＞感染かんせん者しゃ36人にん 7日間にちかん平均へいきんは43.6人にん

都内とないでは21日にち、新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせん確認かくにんは36人にんで、1週間しゅうかん前まえの木曜日もくようびより26人にん減へり5日にち連続れんぞくで50人にんを下回したまわりました。また、20日にちで50人にんを下回したまわった7日間にちかん平均へいきんは21日にち時点じてんでさらに減少げんしょうして43.6人にんとなりました。

21日にちは東京とうきょう都とのモニタリング会議かいぎが開ひらかれ、都内とないの感染かんせん状況じょうきょうの警戒けいかいレベルは4段階だんかいのうち上うえから3番目ばんめのレベルで維持いじされました。専門せんもん家かは「感染かんせん状況じょうきょうは改善かいぜん傾向けいこうにある」としたうえで「感染かんせんリスクの高たかい行動こうどうを引き続ひきつづき避さけるとともに、基本きほん的てきな感染かんせん防止ぼうし対策たいさくを徹底てっていする必要ひつようがある」と呼よびかけました。

また、都内とないのワクチンの接種せっしゅ状況じょうきょうは19日にち時点じてんで、全ぜん人口じんこうのうち

▽1回かい目めを終おえた人ひとが72.1％

▽2回かい目めを終おえた人ひとが66％でした。

専門せんもん家かは「感染かんせん拡大かくだいのリスクが高たかくなる冬ふゆに備そなえて、接種せっしゅをさらに推進すいしんする必要ひつようがある」としています。そして「2回かい接種せっしゅしたあとも感染かんせんする可能かのう性せいがあり、軽症けいしょうや無む症状しょうじょうでも周囲しゅういの人ひとに感染かんせんさせるリスクがある」と指摘してきし、ふだん会あっていない人ひととの飲食いんしょくや旅行りょこう、その他そのたの感染かんせんリスクの高たかい行動こうどうを引き続ひきつづき避さけるよう呼よびかけました。

＜大阪おおさか＞“要請ようせい解除かいじょ”決定けってい 25日にち～会食かいしょく時間じかんは2時間じかん程度ていどまで

大阪おおさか府ふも、飲食いんしょく店てんに対にたいする営業えいぎょう時間じかん短縮たんしゅくの要請ようせいなどを今月こんげつ31日にちの期限きげんを待またず25日にちから解除かいじょすることを決きめました。

大阪おおさか府ふの新型しんがたコロナウイルスの対策たいさく本部ほんぶ会議かいぎは21日にち午後ごご、府庁ふちょうで開ひらかれ、担当たんとう者しゃが府内ふないでは新型しんがたコロナの新規しんき感染かんせん者しゃの減少げんしょう傾向けいこうが続つづき、患者かんじゃ用ようの病床びょうしょう使用しよう率りつも低下ていかしていることなどを報告ほうこくしました。

これを受うけて、今月こんげつ31日にちまでとしていた飲食いんしょく店てんへの営業えいぎょう時間じかんの短縮たんしゅくや酒類しゅるいの提供ていきょう自粛じしゅくの要請ようせいを今月こんげつ25日にちから解除かいじょすることを決きめました。

一方いっぽう、大だい人数にんずうでの会食かいしょくは感染かんせんのリスクが高たかいとして

▽府ふの認証にんしょうを受うけている店みせは1つのテーブルにつく人数にんずうを4人にん以下いかに

▽認証にんしょうを受うけていない店みせは引き続ひきつづき来店らいてん時じの人数にんずうを4人にん以下いかとし

会食かいしょくの時間じかんはいずれも2時間じかん程度ていどまでとするよう要請ようせいすることを決きめました。

府民ふみんに対にたいしては認証にんしょうを受うけている店みせの利用りようを推奨すいしょうし、マスク会食かいしょくを徹底てっていするよう呼よびかけるとしています。府内ふない全域ぜんいきで飲食いんしょく店てんへの時短じたん要請ようせいなどが解除かいじょされるのは去年きょねん11月つき下旬げじゅん以来いらい、およそ11か月かげつぶりです。

＜大阪おおさか＞吉村よしむら知事ちじ「飲食いんしょくの場ばはルール守もり楽たのしんで」

大阪おおさか府ふの吉村よしむら知事ちじは記者きしゃ会見かいけんで「去年きょねんは11月つき以降いこう、冬場ふゆばに感染かんせんが増ふえており今後こんご、感染かんせんが拡大かくだいする可能かのう性せいは高たかい。飲食いんしょく店てんへの時短じたん要請ようせいなどは解除かいじょするが、次つぎの波なみを大おおきくしないよう飲食いんしょくの場ばはルールを守まもりながら楽たのしむようにし、一いち人にん一いち人にんの基本きほん的てきな感染かんせん対策たいさくの徹底てっていをお願おねがいしたい」と述のべました。

＜京都きょうと＞“要請ようせい解除かいじょ” 22日にち～飲食いんしょく店てんは準備じゅんび「やっと営業えいぎょうできる」

京都きょうと府内ふないでは、すべての市町村しちょうそんで飲食いんしょく店てんなどに対にたいする営業えいぎょう時間じかんの短縮たんしゅく要請ようせいが22日にちから解除かいじょされます。臨時りんじ休業きゅうぎょうをしてきた飲食いんしょく店てんでは営業えいぎょう再開さいかいに向むけた準備じゅんびを進すすめています。

宇治うじ市しにある鉄板てっぱん焼やきや和食わしょくを楽たのしめる飲食いんしょく店てんはことし6月つきから臨時りんじ休業きゅうぎょうを続つづけてきましたが、営業えいぎょう時間じかんや酒類しゅるいの提供ていきょう時間じかんの短縮たんしゅく要請ようせいが解除かいじょされることを受うけて22日にちからおよそ5か月かげつぶりに営業えいぎょうを再開さいかいします。

21日にちは、店長てんちょうがテーブルの調味ちょうみ料りょうを補充ほじゅうしたり、ビールサーバーを掃除そうじしたりして再開さいかいに向むけた準備じゅんびに追おわれていました。

22日にちは深夜しんや1時じまで営業えいぎょうする予定よていですが、客きゃくには会食かいしょくは1つの席せきで4人にんまで、2時間じかんまでの利用りようを呼よびかけることにしています。

店長てんちょうの氷室ひむろ佑たすく樹じゅさんは「やっと営業えいぎょうできるといううれしさと、外出がいしゅつの機会きかいが減へってきた中なかでお客おきゃくさんがどこまで戻もどってくるのか分わからない不安ふあんがあります。従業じゅうぎょう員いんとお客おきゃくさんの両方りょうほうで感染かんせん対策たいさくを共有きょうゆうして楽たのしい外食がいしょくの時間じかんを守まもっていきたい」と話はなしていました。

＜京都きょうと＞“要請ようせい解除かいじょ” 22日にち～酒さけ店てんは配送はいそう準備じゅんび「今いまの状況じょうきょう続つづいて」

また、京都きょうと市し山科やましな区くの酒さけ店てんでは早速さっそく飲食いんしょく店てんから注文ちゅうもんが入はいり、ビールなどを配送はいそうする準備じゅんびに追おわれていました。

この店みせでは先月せんげつの酒さけの販売はんばい量りょうは例年れいねんの4割わりほどに落ち込おちこみましたが、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの解除かいじょや今回こんかいの時短じたん要請ようせいの解除かいじょで徐々じょじょに注文ちゅうもんが増ふえ、今月こんげつは例年れいねんの8割わり程度ていどにまで回復かいふくしてきているということです。

酒さけ店てんの龍野たつの英次えいじ店主てんしゅは「今後こんごへの期待きたいもコロナに対にたいする不安ふあんも両方りょうほうがある。時短じたん要請ようせいが解除かいじょになってありがたいが、これから忘年ぼうねん会かいシーズンでそのころにお酒さけはだめだとまた言いわれたらそれもつらい。この今いまの状況じょうきょうが続つづいていくことをせつに願ねがっている」と話はなしていました。

＜沖縄おきなわ＞“前倒まえだおし解除かいじょ”は見送みおくり今月こんげつ末まつまで要請ようせい続つづける

一方いっぽう、沖縄おきなわ県けんは、飲食いんしょく店てんに求もとめている営業えいぎょう時間じかんの短縮たんしゅくについて前倒まえだおしでの解除かいじょを見送みおくることを決きめました。

沖縄おきなわ県けんは午後ごご5時半じはんごろから玉城たまき知事ちじも出席しゅっせきして対策たいさく本部ほんぶ会議かいぎを開ひらき、飲食いんしょく店てんに求もとめている営業えいぎょう時間じかんの短縮たんしゅくを当初とうしょ予定よていの今月こんげつ31日にちから前倒まえだおしして解除かいじょするか協議きょうぎしました。

その結果けっか

▽新規しんき感染かんせん者しゃ数すうが下さげ止とまっていることに加くわえ

▽人口じんこう10万まん人にん当あたりの感染かんせん者しゃ数すうは依然いぜんとして全国ぜんこく最悪さいあくだとして

前倒まえだおしでの解除かいじょは見送みおくり、当初とうしょの予定よていどおり今月こんげつ末まつまで要請ようせいを続つづけることを決定けっていしました。

玉城たまき知事ちじは会議かいぎ後ごの記者きしゃ会見かいけんで「基本きほん的てきな感染かんせん対策たいさくを行おこないながら過すごすことのできる日常にちじょう生活せいかつを取り戻とりもどすためには、あと少すこし頑張がんばる必要ひつようがある。ぜひ一丸いちがんとなって取り組とりくんでいけるよう、よろしくお願おねがいしたい」と述のべました。

＜海外かいがいでは…＞英えい制限せいげん緩和かんわ先行せんこうも一いち日にちの感染かんせん者しゃ4万まん人にん超ちょう

一方いっぽう、いち早いちはやく制限せいげんの緩和かんわに踏み切ふみきったのがイギリスです。ことし7月つき、人口じんこうの大だい部分ぶぶんを占しめるイングランドで新型しんがたコロナに関にかんするほぼすべての規制きせいが撤廃てっぱいされました。

しかし、それから3か月かげつがたち感染かんせん者しゃは連日れんじつ、一いち日にち4万まん人にんを超こえ、ヨーロッパの各国かっこくに比くらべて感染かんせんの再さい拡大かくだいが目立めだっています。

ジャビド保健ほけん相しょうは死者ししゃや重症じゅうしょう化かする人ひとは大おおきく増ふえていないとして、現時点げんじてんで新あらたな対策たいさくには否定ひてい的てきな姿勢しせいを示しめしています。ただ、冬ふゆに向むけて感染かんせんがさらに増ふえ一いち日にちに10万まん人にんに達たっする可能かのう性せいがあるとし、行動こうどう規制きせいがほぼない自由じゆうな環境かんきょうを維持いじするためにもまだワクチンを接種せっしゅしていない人ひとは接種せっしゅするよう強つよく促うながしています。

専門せんもん家か「ウイルスはまだ市中しちゅうに潜ひそむ段階だんかい的てきに戻もどすことが重要じゅうよう」

イギリスなど規制きせいを緩和かんわした海外かいがいの国くにで感染かんせんの再さい拡大かくだいが見みられることについて、新型しんがたコロナウイルス対策たいさくにあたる政府せいふの分科ぶんか会かいのメンバーで東邦とうほう大学だいがくの舘田たてだ一博かずひろ教授きょうじゅは「イギリスはワクチン接種せっしゅが先行せんこうしていた国くにの一ひとつだが、一気いっきに緩ゆるめてしまったためにブレイクスルー感染かんせんも増ふえて再ふたたび増加ぞうかしてしまった。幸さいわいなことに重症じゅうしょう者しゃ、死亡しぼう者しゃともに大おおきな増加ぞうかはみられていないが、感染かんせん者しゃ数すうが増ふえてしまうと一いち定数ていすう、重症じゅうしょう者しゃの再さい増加ぞうかが予想よそうされてしまう。日本にっぽんもワクチン接種せっしゅは順調じゅんちょうに進すすんできているが、接種せっしゅ率りつが上あがったからといって急きゅうに緩ゆるめてしまうと再さい増加ぞうかが生しょうじてしまう。ワクチンの接種せっしゅ率りつを少すこしでも上あげるとともに基本きほん的てきな感染かんせん対策たいさくはしばらくの間ま、維持いじすることが必要ひつようになると思おもう」と指摘してきしました。

そのうえで「国内こくないでは緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが解除かいじょされて3週間しゅうかんたっても、まだ減少げんしょう傾向けいこうが続つづいている。今回こんかいはしっかり抑え込おさえこむことができているので今いまは段階だんかい的てきに社会しゃかい経済けいざいを戻もどしていくタイミングだと思おもうが、一気いっきに緩和かんわしてしまうと海外かいがいのようなリバウンドが起おきる可能かのう性せいがある。あくまで段階だんかい的てきに慎重しんちょうに戻もどしていくことが重要じゅうようだ」と話はなしていました。

また、今後こんご、注意ちゅういすべき点てんについては「ウイルスは無なくなった訳わけではなく、まだ市中しちゅうに潜ひそんでいる。特とくに会食かいしょくや飲食いんしょくの場ばが常つねにリスクがあると認識にんしきする必要ひつようがある。飲食いんしょく店てんの第三者だいさんしゃによる認証にんしょうシステムがしっかり動き出うごきだしているのでまずはそういうルールに従したがうことなるが、マスクを効果こうか的てきに使つかうことに加くわえ、換気かんきができているかや、人数にんずうを4、5人にんまでにして滞在たいざい時間じかんも短みじかくするなど一いち人にん一いち人にんが感染かんせんリスクを考かんがえて注意ちゅういして行動こうどうすることが重要じゅうようだ」と話はなしていました。