南米チリで、特異な形状の尾を武器にしていた新種の恐竜の化石が見つかりました。チリ大学の研究チームが1日の英科学誌ネイチャーに発表しました。
この恐竜の体長は約2メートルです。装甲に覆われたアンキロサウルスと呼ばれる恐竜の仲間で、7170万~7490万年前ごろの白亜紀後期に生息していました。発見されたのは2018年で、チリ南端パタゴニアのマガジャネス州で、化石化したほぼ完全な骨格が出土し、「ステゴウロス・エレンガッセン」と命名されました。
特異なのは、ほかのどの装甲恐竜とも違う大きな尾でした。2対のとげがあるステゴサウルスの尾や、こん棒のようなアンキロサウルスの尾とも異なり、ステゴウロス・エレンガッセンの尾は7対の平たい骨が重なり合って融合し、シダの葉のような構造を形成していました。