任意の事情聴取を受けたのは、吉本興業に所属しているタレント2人です。
捜査関係者によりますと、スマートフォンなどからインターネット上に開設されたオンラインカジノにアクセスし、賭博をした疑いがあるということです。
任意の事情聴取に対し、2人は事実関係を認めているということです。
ほかにも吉本興業に所属している複数のタレントがオンラインカジノの賭博に関わっていた疑いがあるということで、警視庁は今後、任意で調べることにしています。
吉本興業は5日所属する一部のタレントにコンプライアンス違反の疑いがあることが判明したとして、一部タレントの活動の自粛を発表していました。
オンラインカジノとは
オンラインカジノは、スマートフォンなどからインターネット上に開設されたバカラやルーレット、国内外のプロスポーツの勝敗などに金を賭けるものです。
サイトの運営者がギャンブルを合法としている海外に拠点を置いているケースも多く、その場合、運営者については、日本の法律の規制は及びませんが、海外のサービスであっても日本国内で金を賭けることは法律で禁じられています。
警察当局はオンラインカジノの客の多くが決済代行サービスを利用して国内の口座から賭け金を送金していることから「決済代行業者」の摘発を強化していて「オンラインカジノが海外で合法的に運営されていても、国内で賭ける行為は犯罪なので、絶対にやめてほしい」と呼びかけています。
カジノの実態に詳しい国際カジノ研究所の木曽崇所長は、オンラインカジノについて「24時間いつでもスマホからアクセスできてしまうことが賭ける金額が増える大きな要因になっている。依存を誘発してしまう可能性が国内のほかのギャンブルと比べてかなり高い」と指摘しています。
また、オンラインカジノが広がった背景については、コロナ禍に在宅の時間が増えたことや、国内から海外のカジノサイトにアクセスできないようにする「ブロッキング」の規制が取られていないため、カジノ事業者が日本をマーケットとして捉えていることを挙げています。
そのうえで「利用が違法だという正しい法律の知識が理解されていないことが利用客の増加を誘発している。違法性の周知や摘発といった既存の法制度でできることを進めながら『ブロッキング』導入に向けた議論をしっかりと行っていく必要がある」としています。