日本海側を中心に大雪 京都や彦根でも積雪
気象庁によりますと、日本付近は今シーズン1番の強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まっています。
8日はふだんあまり雪が降らない近畿や東海の平地にも雪雲が流れ込んで大雪となっています。
午前11時の積雪は
▽三重県四日市市曽井町で16センチ
▽岐阜県関ケ原町で13センチ
▽滋賀県彦根市で11センチ
▽京都市で6センチなどとなっていて、三重県や愛知県では大雪警報が発表されている地域があります。
一連の寒波で日本海側の積雪は平年を上回っていて、午前11時の積雪は
▽新潟県魚沼市守門で3メートル24センチ
▽福島県只見町で2メートル81センチと3メートル前後に達しています。
また、7日夜は新潟や北陸で雪が強まり、
▽新潟市では50センチとなっているほか
▽金沢市で38センチ、
▽石川県輪島市で29センチなどとなっています。
今後の見通し 強い冬型が続き 広い範囲で積雪増える見込み
今後の見通しです。
強い冬型の気圧配置は9日にかけて続くため、広い範囲で積雪は増える見込みです。
9日昼までの24時間に降る雪の量は、いずれも山沿いの多いところで、
▽東北と関東甲信、新潟県で70センチ
▽北陸と岐阜県、近畿、中国地方で50センチ
▽四国で10センチと予想されています。
さらに、10日昼までの24時間にはいずれも山沿いの多いところで
▽東北で50センチ
▽新潟県で40センチ
▽関東甲信と北陸近畿で30センチ
▽岐阜県で20センチ
▽中国地方で10センチの雪が降る見込みです。
また、全国的に雪を伴った非常に強い風が吹くおそれがあるほか、海上は、全国的に波が高くなって大しけとなるところがある見込みです。
気象庁は大雪が予想されている地域では交通への影響や、暴風雪、高波に警戒するとともに、着雪に伴う停電や倒木、雪崩、落雷、竜巻などの激しい突風にも注意するよう呼びかけています。
除雪作業中の事故相次ぐ 雪下ろしは十分注意を
すでに大雪となっている地域では除雪作業中の事故が相次いでいます。
足元に十分注意するとともに、屋根からの雪下ろしは複数人で行うほか、命綱やヘルメットを正しく着用し、はしごはしっかりと固定するなど、安全対策を徹底してください。
各地で通行止め 情報確認し無理な外出は控えて
大雪となっている地域や予想されている地域では、各地で高速道路や国道の通行止めが行われています。
最新の情報に注意して雪が強まっている地域では車での外出を控えるようにしてください。
高速道路各社によりますと、東北や北陸、東海、近畿、中国地方、四国、九州など、すでに大雪になっている場所がある地域や今後大雪が予想される地域を通る高速道路では、一部区間で通行止めが行われています。
最新の情報を確認し、雪が強まっている地域では車での外出を控えるとともに、やむをえず高速道路を使用する際には利用時間の変更などを検討するようにしてください。
また、各地の国道でも雪の影響で通行止めとなっているほか、JRなど鉄道でも列車の遅れや運転を取りやめている区間があります。
大雪となっている地域や予想される地域では、道路の情報や鉄道会社の情報をこまめに確認し、無理な外出は避けるようにしてください。
警戒が必要な時間帯は(7日午後2時時点)
各地で大雪と暴風雪に警戒が必要な時間帯は、7日午後2時時点で次の通りです。
≪北海道≫
北海道では夕方にかけて大雪が警報級となる可能性があります。
また8日朝にかけて暴風雪が警報級となる可能性があり、特に7日夜にかけて可能性が高くなっています。
≪東北≫
東北は、8日にかけて大雪と暴風雪が警報級となる可能性があり、特に大雪は8日朝にかけて、暴風雪は7日夕方にかけてと、8日朝から夜遅くにかけて可能性が高くなっています。
≪関東甲信≫
関東甲信は、7日夜から9日にかけて、大雪が警報級となる可能性があり、特に8日朝から夜遅くにかけて警報級の可能性が高くなっています。
≪新潟 北陸≫
新潟県を含む北陸は、9日にかけて大雪が警報級となる可能性があます。
また、8日にかけて暴風雪の可能性があります。
≪東海≫
東海は、7日夜から9日にかけて大雪が警報級となる可能性があり、特に7日夜から8日にかけて可能性が高くなっています。
≪近畿≫
近畿では大雪が8日にかけて警報級となる可能性があり、特に7日夜から8日夜遅くにかけて可能性が高くなっています。
≪中国≫
中国地方は、9日にかけて大雪が警報級となる可能性があり、特に8日夜遅くにかけては可能性が高くなっています。
また、8日朝にかけて暴風雪が警報級になる可能性が高くなっています。
≪四国≫
四国は、8日朝にかけて大雪が警報級となる可能性があります。
また、8日朝にかけて暴風雪が警報級になる可能性が高くなっています。
≪九州北部≫
九州北部は、8日朝にかけて暴風雪が警報級となる可能性が高くなっています。
≪九州南部≫
九州南部は8日朝にかけて暴風雪が警報級となる可能性があります。
今回の寒波は寒気が強い上、影響が長引くのが特徴で、最新の気象情報に注意してください。
“強く長い寒波” 雪下ろしの注意点は
大雪に伴い多くの地点で平年よりも積雪が多くなっているなか、懸念されるのが、雪下ろしの際の転落事故です。
どのような点に注意が必要なのか、大雪による災害に詳しい長岡技術科学大学の上村靖司教授に聞きました。
【寒波の長期化によって懸念されることは】
寒波の影響が3日間ほどであれば無理して出かけないことが有効な対策ですが、さらに続く場合に懸念されるのが建物の屋根が雪に耐えられる重さを超えてしまうことです。
その目安は新潟県ではおよそ1メートル、首都圏では20センチほどで、それを超えて雪が積もると損傷が始まり、小屋や車庫などは倒壊するおそれもあります。決して近寄らないことが重要です。
【雪下ろし時の事故 何に注意すれば】
過去の雪の事故のうち雪下ろしなどに伴う屋根やはしごからの転落がおよそ6割にのぼります。このため雪下ろしをする際は、ヘルメットや命綱を着用することや、2人以上で作業を行うこと、はしごは屋根や地面にしっかり固定しはしごに乗ったまま作業しないこと、軒先からの落雪に気をつけること、緊急用に携帯電話を持つこと、見えない用水路に気をつけることを徹底してください。
特に、命綱を使う際は、体を頑丈なロープでつないだうえで建物に打ちつけた「アンカー」と結ぶことが大切です。
また、屋根の端は、せりだした雪で分かりにくくなっているため、作業は屋根の中央付近で行うことで事故のリスクを減らすことができます。
1週間ほどまとまった雪が降ると雪害のリスクが上がります。高齢者で1人暮らしの人もいるのでちょっとした声かけなどが事故を防ぐ意味では非常に有効で、そうしたコミュニケーションも大切にする必要があります。