1月28日に八潮市で発生した大規模な道路陥没では、トラックに乗っていて転落した74歳の男性の安否が分からなくなっています。
男性の捜索に向けては現場で安全確保の工事などが進められてきましたが、消防は今月9日、手がかりはないとして、以降は穴の中で捜索を行わないことを決めました。
今後の対応について11日、会議が開かれ、この中で、埼玉県は、2月5日に行われたドローンの調査で下水道管の内部で見つかったものが転落したトラックの運転席部分と確認されたとしたうえで、中に男性が取り残されている可能性があることを明らかにしました。
陥没の現場からおよそ30メートル下流部にあると推定されるということです。
運転席部分の捜索には管の中の水をなくす必要があるということでおよそ3か月かけて別のルートで汚水を流すバイパス工事を実施するということです。
さらに運転席部分につながる穴を新たに掘ることも検討するとしています。
一方、関係する12の市と町に求めていた排水の抑制はこれまで進めてきた対策の効果が出ているとして12日正午で解除することを決めました。
排水の抑制解除で飲食店は
排水の抑制が12日正午で解除されることになり、節水に協力していた地域の人たちからは安どの声が聞かれました。
陥没現場から400メートルほどの八潮市のパキスタン料理店では洗い物を減らすため紙皿や紙コップなどを使って節水に協力してきました。
11日もミルクティーを紙製のカップに注いで提供していました。
パキスタン料理店「グジュラーンワーラ」の店主、ムキ・アシェファーク・ジャビイドさん(53)は「お客さんのために食器が使えるようになるのはうれしいです。男性が見つかることを願っているので今後も何かできることがあれば協力したいです」と話していました。