ホンダと日産にっさん きょう取締役とりしまりやく会かい 経営けいえい統合とうごうの協議きょうぎ打ち切うちきり決定けっていへ

ホンダと日産にっさん自動車じどうしゃは去年きょねん12月つき、経営けいえい統合とうごうに向むけた本格ほんかく的てきな協議きょうぎを始はじめ、持ち株もちかぶ会社かいしゃを設立せつりつしたうえで両社りょうしゃを傘下さんかにおさめる形かたちで経営けいえい統合とうごうを目指めざしていましたが、ホンダはその後そのご、この枠組わくぐみとは別べつに日産にっさんの株式かぶしきを100％取得しゅとくして完全かんぜん子会社こがいしゃ化かする案あんを打診だしんしました。

これに対にたいし、日産にっさんは強つよく反発はんぱつして経営けいえい統合とうごうの協議きょうぎを打ち切うちきる方針ほうしんをホンダに伝つたえたことから、両社りょうしゃは13日にちにそれぞれ取締役とりしまりやく会かいを開ひらいて、統合とうごう協議きょうぎの打ち切うちきりを最終さいしゅう決定けっていすることにしています。

今回こんかいの統合とうごう協議きょうぎには、EV＝電気でんき自動車じどうしゃやソフトウエア開発かいはつなどで存在そんざい感かんを高たかめる米べい中ちゅうの新興しんこうメーカーに対抗たいこうするねらいがありましたが、統合とうごう協議きょうぎが打ち切うちきりとなることで両社りょうしゃとも戦略せんりゃくの見直みなおしを迫せまられることになります。

とくに業績ぎょうせきが悪化あっかしている日産にっさんは、経営けいえいの立て直たてなおしが差し迫さしせまった課題かだいで、13日にちに開ひらかれる決算けっさん発表はっぴょうで収益しゅうえき性せいの改善かいぜんが見込みこめる具体ぐたい策さくを示しめし、着実ちゃくじつに実行じっこうしていけるかが大おおきな焦点しょうてんです。

日産にっさんの経営けいえい立て直たてなおし 専門せんもん家か“回復かいふくの道筋みちすじ どうつけるかが重要じゅうよう”

自動車じどうしゃ業界ぎょうかいに詳くわしい東海とうかい東京とうきょうインテリジェンス・ラボの杉浦すぎうら誠司せいじシニアアナリストは、日産にっさん自動車じどうしゃが去年きょねん11月つきに公表こうひょうした生産せいさん能力のうりょくの20％削減さくげんと9000人にんの人員じんいん削減さくげんを柱はしらとする経営けいえい立て直たてなおし策さくについて「スピード感かんと決断けつだん力りょくが大事だいじになってくるが、社内しゃないで反対はんたい論ろんも出でてきて断行だんこうするにしてもかなり苦労くろうするのではないかと考かんがえている。一方いっぽうで、工場こうじょうの閉鎖へいさは地域ちいきにおけるビジネスの基盤きばんを失うしなうリスクがあると経営けいえい陣じんは受け止うけとめているのではないか。会社かいしゃの将来しょうらいの余力よりょくを残のこす、あるいは将来しょうらいの復活ふっかつに向むけての体制たいせいを維持いじしながらのリストラということを考かんがえていると思おもう」と指摘してきしました。

そのうえで「リストラはあくまで縮小しゅくしょう均衡きんこうを行おこなうことでその後そのごの回復かいふくをどう道筋みちすじをつけるかが重要じゅうようだ。これまで車種しゃしゅを絞しぼり込こんで効率こうりつよくビジネスを行おこなうことに力ちからを入いれてきたが、品しな揃そろえを充実じゅうじつさせて適切てきせつなタイミングで投入とうにゅうしてヒットさせ、会社かいしゃが永久えいきゅうに続つづくというビジネス体制たいせいを作つくることが重要じゅうようだ」と述のべました。