ハンガリーの首都ブダペストでは先月29日、43歳の日本人の女性が自宅で死亡しているのが見つかり今月3日、警察はアイルランド国籍の元夫を殺人の疑いで逮捕しました。
女性を支援していた地元の団体によりますと、女性は元夫によるDVについて警察に相談していたということです。
警察は11日、記者会見を開き女性が元夫から脅迫を受けたり、パソコンを盗まれたりしたとの相談を受けていたのに対応していなかったと明らかにし、誤りを認めて5人の職員を処分したと発表しました。
また、過去1年間、調べを行わなかったDV関連の事案などについて対応に問題がなかったかどうかを確認すると明らかにしました。
さらに、政府の報道官も11日、SNSに動画を投稿し女性や子どもをDVから守り、厳しく対処する考えを強調しました。
現地では、死亡した女性の家の前に追悼のための花やろうそくがささげられ、メディアも事件を大きく報じていて、衝撃が広がっています。
ブダペストで市民からは悼む声 対応への不満も
ブダペストで市民に話を聞くと女性が死亡したのを悼む声や警察の対応への不満などが聞かれました。
このうち男性は「このような事件が起きてとても悲しい。警察の対応は正しくなかった。どんな小さな訴えにも真剣に対応すべきだった」と話していました。
また、別の女性は「とてもショッキングな事件だった。再発防止に全力を挙げなければいけない」と話していました。