去年のパリオリンピックの女子やり投げで金メダルを獲得した北口選手は、ことし9月に東京で開かれる世界選手権での大会2連覇などを目指しています。
昨シーズンは高重量を扱うウエイトトレーニング中心の練習メニューで過度な負担がかかり調整に苦しんだということで、このシーズンオフは柔道や水泳、スキーのクロスカントリーに取り組むなどして、新しい練習方法を模索しています。
その一環として先月末には体操男子の個人総合でオリンピック2連覇や世界選手権6連覇などを果たした内村さんのもとを訪ねて、2時間ほど指導を受けました。
この中で内村さんは、力の入れ方や細かい筋肉の使い方を知ることがやりに、効率的に力を伝える上で重要だとして、体操の平行棒にぶら下がりながらどの筋肉にどのような意識で力を入れれば容易に体が持ち上がるかを伝えていました。
また、北口選手が肩まわりの筋力を強化するための方法を尋ねたのに対して、内村さんは正しい姿勢で腕立て伏せをすれば十分だとして、両肩を床と垂直の位置に置いて、ひじをわずかに曲げるだけでも鍛えるのに必要な負荷は得られると実践を通してアドバイスしていました。
北口選手は「体を動かすのにこれだけ的確な指示をしてもらったのは初めてだったので、頭を使いながら有意義な練習ができた。教えてもらったことを練習に取り入れていきたい」と話していました。
また、内村さんは「オリンピックで最高の結果を残しているにも関わらず、ほかの競技から学ぼうとする姿勢はどん欲ですごい。伸びしろはまだまだあると思うので、世界記録まで期待したい」と話していました。