香港の
メディアは、
政府トップの
林鄭月娥
行政長官の
諮問機関が
4日、
臨時の
会議を
開いていると
伝えました。
抗議活動に
マスクなどで
顔を
隠して
参加することを
禁止するため、
議会の
承認を
経ずに
行政長官の
判断でさまざまな
規則を
設けることが
できる「
緊急状況規則条例」の
発動について
議論しているとみられます。
香港の
複数の
メディアは、
日本時間の
4日午前11
時から
行政長官の
諮問機関、
行政会議が
臨時の
会議を
開いていると
伝えました。
この中で、議会の承認を経ずに行政長官の判断でさまざまな規則を設けることができる「緊急状況規則条例」を発動し、マスクなどで顔を隠して抗議活動に参加することを禁止するための法的な手続きなどについて議論しているとみられます。
香港で続く抗議活動では、参加者の多くが、警察による催涙ガスから身を守るためや当局から身元が特定されないようにするため、マスクやゴーグルなどで顔を隠して参加しています。
これについて親中派の議員などは、顔を隠すことがより過激な行為につながっているとして、政府に対し禁止する措置をとるよう求めていました。
「緊急状況規則条例」が発動されることになれば、1967年のイギリスの植民地時代に市民が暴動を起こしたとき以来で、市民の反発はさらに強まるとみられます。
一方、今月1日の中国の建国70年に合わせた抗議活動のさなか、警察官に拳銃で撃たれて一時重体となっていた18歳の男子高校生が3日、暴動罪などで起訴されました。
撃たれた高校生起訴 反発一段と強まる
香港で政府への抗議活動のさなか、警察官に拳銃で撃たれて一時、重体となっていた男子高校生が暴動罪などで起訴され、市民の間では治安当局への反発が一段と強まっています。
香港では今月1日、中国の建国70年に合わせて、中国共産党や香港政府に対する大規模な抗議活動が行われ、これに参加していた18歳の男子高校生が警察官に拳銃で左胸を撃たれ、一時、重体となりました。
高校生は手術のあと意識が回復し、容体は安定していますが、今も入院しています。
一方で、香港メディアは高校生が拳銃で撃たれる前、警察官にレンガを投げつけたり、鉄パイプのようなもので殴りかかろうとしたとして、3日、暴動罪と警察官を襲撃した罪で検察当局に起訴されたと伝えました。
高校生への発砲について、警察は自衛のためだったと釈明していますが、ことし6月から続く一連の抗議活動で警察の発砲によるけが人が出るのは初めてで、警察の責任を追及する声が広がる中での今回の起訴により、市民の間では治安当局への反発が一段と強まっています。