カタールのドーハで開かれている世界選手権は大会9日目の5日、男子400メートルリレーの決勝が行われました。
予選で全体3位のタイムをマークした日本は、1走を予選の小池祐貴選手から多田修平選手に変更し、2走以降は白石黄良々選手、桐生祥秀選手、サニブラウン アブデル・ハキーム選手と、予選と同じメンバーで臨みました。
日本は1走の多田選手が起用にこたえて得意のスタートから飛び出すと、2走の白石選手は世界のトップ選手にひけを取らない走りで、3走の桐生選手にバトンをつなぎました。
桐生選手はアメリカに次いでイギリスと競り合いながらアンカーのサニブラウン選手につなぎ、最後はイギリスにおよびませんでしたが、日本は3位でフィニッシュし、銅メダルを獲得しました。
タイムはこれまでの日本記録を0秒17更新する37秒43の日本新記録で、前回大会の銅メダルに続き、2大会連続で表彰台に立ちました。
アメリカが37秒10で金メダルを獲得し、イギリスが37秒36で銀メダルでした。
アメリカの金メダルは2007年大会以来6大会ぶりで、今大会男子100メートル金メダルのクリスチャン・コールマン選手、銀メダルのジャスティン・ガトリン選手、それに男子200メートル金メダルのノア・ライルズ選手の3人を擁し、圧倒的な力を見せました。
サニブラウン「来年もっといい走り見せる」
1走の多田修平選手は「小池選手やケンブリッジ選手が走れなかったので、その代わりに銅メダルを獲得できてよかった」と話しました。
2走の白石黄良々選手は、1走の多田選手とのバトンパスについて「ふだんから一緒に練習しているので、心と心がつながった」と話していました。
3走の桐生祥秀選手は「レベルの高いレースになると分かっていた。狙っていたメダルとは違うが、東京オリンピックに向けて勝ちたい意欲が増した」と前向きに捉えていました。
アンカーのサニブラウン アブデル・ハキーム選手は1位のアメリカや2位のイギリスの選手の走りについて、「速いですね。その速い中でいかに自分の走りをして、このような舞台で戦っていけるのか。狙っていたメダルの色は違えど、銅メダルを獲得してアジア記録をマークできたので、来年に向けていい経験になった。来年、日本の舞台でもっといい走りをお見せできるのかなと思う」と笑顔で話していました。