タレントのカンニング竹山たけやまさんや、サッカー解説かいせつ者しゃの松木まつき安太郎やすたろうさんらが参加さんかして都内とないで開ひらかれたイベント。この中なかでは、健康けんこう保険ほけんがなくなり医療いりょう費ひが10割わり負担ふたんになった場合ばあいの動画どうがが紹介しょうかいされました。

動画どうがは、竹山たけやまさんらが「健康けんこう保険ほけんがなくなるとがん治療ちりょうに最大さいだい1000万まん円えんかかるかもしれない」とか、「健康けんこう保険ほけんをなくしちゃダメでしょ」などと、警鐘けいしょうを鳴ならす内容ないようとなっています。

イベントを開ひらいたのは健保連けんぽれん＝健康けんこう保険ほけん組合くみあい連合れんごう会かいで、医療いりょう保険ほけん制度せいどの厳きびしい状況じょうきょうを多おおくの人ひとに知しってもらおうというねらいです。

健保連けんぽれんは、多おおくの意見いけんをツイッターで募つのり、投稿とうこうが10万まんに達たっしたら、寄よせられた意見いけんを国会こっかいに届とどけることにしています。

竹山たけやまさんは、「みんなで健康けんこう保険ほけんを維持いじしていかなければ大変たいへんなことになるので、真剣しんけんに考かんがえてほしい」と話はなしていました。

2025年ねん問題もんだい

健保連けんぽれんが「医療いりょう保険ほけん制度せいど」存続そんぞくの危機ききを訴うったえる背景はいけいにあるのが、「2025年ねん問題もんだい」です。

６ろく年ねん後ごの2025年ねん、75歳さい以上いじょうの後期こうき高齢こうれい者しゃは2180万まん人にんに増ふえ、およそ５ご人にんに１いち人にんが後期こうき高齢こうれい者しゃになるとされています。

これは昭和しょうわ22年ねんから24年ねんの第だい１いち次じベビーブームに生うまれた「団塊だんかいの世代せだい」が皆みな、75歳さい以上いじょうになるためで、これに伴ともなって医療いりょう費ひが膨ふくらむと見込みこまれているのです。

政府せいふの将来しょうらい見通みとおしでは昨年度さくねんど、およそ40兆ちょう円えんだった医療いりょう費ひが、2025年度ねんどには47兆ちょう円えんから48兆ちょう円えんに達たっすると試算しさんされています。

健保連けんぽれんの提言ていげん

健保連けんぽれんは先月せんげつ、医療いりょう保険ほけん制度せいどの見直みなおしを求もとめる提言ていげんを発表はっぴょうしました。具体ぐたい的てきには、後期こうき高齢こうれい者しゃの病院びょういんなどでの窓口まどぐち負担ふたんを、今いまの原則げんそく１いち割わりから、低てい所得しょとく者しゃに配慮はいりょしつつ原則げんそく２に割わりに引き上ひきあげることなどです。

75歳さいから79歳さいの窓口まどぐち負担ふたんを順次じゅんじ、２に割わりに引き上ひきあげた場合ばあい、医療いりょう費ひは年間ねんかんおよそ700億おく円えんずつ削減さくげんされるということです。

花粉かふん症しょうの治療ちりょう薬やくが…

また、健保連けんぽれんは市販しはん薬やくと効能こうのうが同おなじ花粉かふん症しょうの治療ちりょう薬やくなどについて、医療いりょう保険ほけんの適用てきようから外はずし、全額ぜんがく自己じこ負担ふたんにすることも提言ていげんしています。

花粉かふん症しょうの治療ちりょう薬やくを保険ほけんの適用てきよう外がいにした場合ばあい、最大さいだいで年間ねんかんおよそ600億おく円えんの医療いりょう費ひの削減さくげん効果こうかがあるとしています。

この提言ていげんに対にたいし、日本にっぽん医師いし会かいは、「患者かんじゃが受診じゅしんを我慢がまんした結果けっか、重症じゅうしょう化かしてしまうことも懸念けねんされる」と述のべ、保険ほけんの適用てきよう外がいとすることに反対はんたいする考かんがえを示しめしています。さらに、後期こうき高齢こうれい者しゃの窓口まどぐち負担ふたんの引き上ひきあげについても「受診じゅしん抑制よくせいにつながらないようにすべきだ」と慎重しんちょうな検討けんとうを求もとめています。

医療いりょう費ひの給付きゅうふと負担ふたんの在り方ありかたをめぐっては、国くにが、来年らいねん夏なつの「骨太ほねぶとの方針ほうしん」に一定いっていの方向ほうこう性せいを盛り込もりこむことにしていて、医療いりょう費ひを抑制よくせいするため負担ふたん増ぞうなど痛いたみを伴ともなう見直みなおしにどこまで踏み込ふみこむのかが焦点しょうてんになっています。