佐藤さとう被告ひこくは女性じょせいの熱狂ねっきょう的てきなファンで、その後そのごの調しらべで「ＳＮＳに投稿とうこうされた女性じょせいの顔かお写真しゃしんの瞳ひとみに映うつる景色けしきを手てがかりに住すんでいる場所ばしょを特定とくていした」と供述きょうじゅつしていることが捜査そうさ関係かんけい者しゃへの取材しゅざいで分わかりました。

グーグルマップのストリートビューという機能きのうを使つかって、女性じょせいの瞳ひとみに映うつった駅えきの風景ふうけいと特徴とくちょうが似にている駅えきを見つけ出みつけだし、駅えきで待ち伏まちぶせをしてマンションを特定とくていしたということです。

また、女性じょせいがＳＮＳで配信はいしんした動画どうがを見みて、カーテンの位置いちや窓まどの光ひかりのさしかたなどから、女性じょせいの部屋へやの位置いちまで把握はあくしていたということです。

刑事けいじ政策せいさくが専門せんもんでＳＮＳのリスクにも詳くわしい首都しゅと大学だいがく東京とうきょうの星ほし周一郎しゅういちろう教授きょうじゅは「スマホカメラの画質がしつが非常ひじょうに精細せいさいになり、全まったく想定そうていしない形かたちでプライバシー情報じょうほうが流出りゅうしゅつする新あらたなリスクが出でてきた。いわば“デジタルストーカー”のリスクが高たかまっていて、ＳＮＳに画像がぞうをあげる際さいは、位置いち情報じょうほうがわかる写真しゃしんを避さけたり画質がしつをあえて落おとすなど、対策たいさくが求もとめられる」と指摘してきしています。

専門せんもん家か「画質がしつ精細せいさいで新あらたなリスク」

瞳ひとみの中なかに映うつった景色けしきをスマートフォンのカメラで撮とると、どのように見みえるのか。刑事けいじ政策せいさくが専門せんもんでＳＮＳのリスクにも詳くわしい首都しゅと大学だいがく東京とうきょうの星ほし周一郎しゅういちろう教授きょうじゅとともに、キャンパスの中なかで実験じっけんしてみました。

屋根やねの部分ぶぶんが特徴とくちょう的てきな大学だいがくの建物たてものの前まえで、スマートフォンのカメラで自分じぶんでみずからの姿すがたを撮影さつえいする星ほし教授きょうじゅ。撮とった画像がぞうを見みせてもらうと、星ほし教授きょうじゅの瞳ひとみの奥おくに屋根やねの形かたちがくっきりと見みえていました。

星ほし教授きょうじゅは「スマホカメラの性能せいのうがよくなり画質がしつも非常ひじょうに精細せいさいになっているために全まったく想定そうていしない形かたちでプライバシー情報じょうほうが流出りゅうしゅつしてしまう新あらたなリスクが出でてきた。ネットの情報じょうほうからストーカー行為こういに発展はってんする、いわば“デジタルストーカー”のリスクが顕在けんざい化かした事件じけんだ」と指摘してきしています。

そのうえで防犯ぼうはん上じょうの注意ちゅうい点てんとして「手てがかりとなる情報じょうほうさえあれば特殊とくしゅな技能ぎのうなどなくてもインターネットの画像がぞう検索けんさくなどの機能きのうを組み合くみあわせて場所ばしょを特定とくていすることもできる。ＳＮＳに画像がぞうをあげる際さいは、利用りよう者しゃはプライバシーが流出りゅうしゅつするリスクが常つねにあることをよく認識にんしきすることが必要ひつようで、ソフトウエアの側がわも画質がしつをあえて落おとすオプションを設もうけるなど新あらたな対策たいさくが求もとめられる」と話はなしています。