遠くから眺めると、イバンパー・ソーラープラントは米国のモハベ砂漠に現れた光り輝く湖のように見えます。近づくと、それが宇宙人の施設を思わせる数十万枚もの鏡の配列であることが分かります。鏡は3本のタワーの方を向いている。各タワーはニューヨークの自由の女神よりも高くそびえ立ちます。
このプラントがカリフォルニア・ネバダ州境近くにオープンした2014年前半、施設は太陽光発電の未来を担うと喧伝(けんでん)されました。それから10年ほどしか過ぎていない現在、プラントは閉鎖されつつあります。
プラントを共同で所有するNRGエナジーは今年1月、複数の電力会社との契約を解除すると発表。規制当局の認可を受けた上で26年初頭、プラントの閉鎖に着手すると明らかにしました。現地では新たな種類の太陽エネルギーを念頭に置いた潜在的な用途変更の準備を進めるということです。
一部の人々にとって今やイバンパーは、巨大な、光り輝くモニュメントとしてそそり立ちます。それは税金の無駄と環境破壊の象徴に他なりません。