アリゾナ州でキャンプを行っているドジャースは17日、山本投手と佐々木投手がウォーミングアップやキャッチボールをしたあと、そろってブルペンに入りました。
来月、東京で行われる開幕シリーズの初戦で先発に指名されている山本投手はセットポジションやクイックで投げるなど、実戦を想定して42球を投げ込み、左右の打席に入って見守ったプライアー投手コーチが力強いボールに何度もうなずくなど、開幕に向けて順調な調整ぶりを見せていました。
また、開幕シリーズ2戦目の先発に名前が挙がっている佐々木投手は、中2日でこのキャンプ3回目となるブルペンに入り、前の日、念入りに確認していたフォームの細かい動きやクイックなどを確かめるようにストレートとスプリットを中心に23球を投げました。
佐々木投手はほかのピッチャー陣より早くピッチングを終えたあともブルペンに残り、山本投手やおととし新人ながら11勝を挙げた25歳のミラー投手のピッチングや、計測されたデータをチェックするなど、先輩たちの技術やマウンドさばきを吸収しようとする姿勢も見せていました。
一方、大谷選手はこの日はキャッチボールや守備練習など、ピッチャーとしての復帰に向けた調整が中心でした。
ロバーツ監督 調整順調と評価
ロバーツ監督は17日、山本投手と佐々木投手のブルペンでのピッチング練習を見守ったあと報道陣の取材に応じ、開幕シリーズで登板する可能性がある2人の調整が順調に進んでいると評価しました。
このうち、すでにブルペンと実戦形式でのピッチング練習をこなしている山本投手については、「去年よりもかなり進歩していて、投げるたびによくなっている。コントロールも安定していてボールの力強さも本当にいい」と、ここまでの調整ぶりを高く評価していました。
一方、佐々木投手については、「彼はとても観察力があって優秀だ。緊張していたのか1回目のブルペンは不安定さもあったが、2回目はより安定していた。マウンドに上がるたびに余裕を持って投げることができている」と話しました。
そして、「次のチェックポイントは何人かのバッターと対戦してどうなるかということと、オープン戦で登板することだ」と話し、近いうちに実戦形式のピッチング練習を行ったうえでオープン戦で登板させる考えを示しました。
一方、この日のブルペンで佐々木投手のボールを受けたキャッチャーのフェデューシア選手は「球数はあまり多くなかったが、投げたボールはどれもよくて、力みがなく、技術的な面で本当によく見えた」と初めて受けた佐々木投手のボールに驚いた様子でした。
そして、佐々木投手のピッチングの軸になっているスプリットについては、「あんなスプリットは見たことがない。ナックルボールのようにいろいろな方向に転がり落ちるようだった」とその独特な軌道を表現していました。