5年前の火災で大きな被害が出たフランス・パリのノートルダム大聖堂が、1163年に建造された当時とほぼ同じ姿で蘇り、12月に再開を果たしました。
大掛かりな再建プロジェクトには、レーザーやドローンなどの先端技術が貢献しました。火災前の大聖堂のモデル作成を手がけた3Dソフトウェア会社オートデスクのエイミー・バンツェル氏は「かつての存在の記録がなければ、この工期はあり得なかった」と語ります。
同社のモデルは再建プロジェクトで一種のガイド役を果たしました。「これがなければ相当の推測作業が必要だった。想像してほしい。何百万枚もの観光客の写真を(参照のために)必要とするのか、それとも一つのまとまった完璧な描写で済むのかを」とバンツェル氏は言います。
このテクノロジーのおかげでフランスは、5年以内に大聖堂を再建するというエマニュエル・マクロン大統領の野心的な目標を達成できました。再建にあたっては、数社が力を合わせて被害状況の診断や特製マップの作製を行い、アニメ映画から建築まであらゆる分野で使われている高度な技術を活用しました。