去年9月にスーパーバンタム級で4団体統一王座の2回目の防衛に成功した井上選手は、去年12月に3回目の防衛戦としてオーストラリアのサム・グッドマン選手と対戦する予定でした。
しかし、相手の2度のけがの影響で対戦相手が、WBO=世界ボクシング機構のスーパーバンタム級11位で韓国のキム・イェジュン選手に変更され、24日夜、有明アリーナで3回目の防衛戦に臨みました。
井上選手は第1ラウンドから前に出て左のジャブなどで相手にプレッシャーをかけて試合を優位に進め、第2ラウンドには手数を出していき、鋭い右からのパンチを顔やボディーに当てていきました。
そして、第4ラウンドの終盤に右のストレートが相手選手の顔を的確に捉えて倒しました。
井上選手は、4ラウンド2分25秒でノックアウト勝ちし、4団体統一チャンピオンとして3回目の防衛に成功しました。
これで井上選手はプロ29戦全勝としました。
井上尚弥「肩の荷が下りた」
井上尚弥選手は会見で開口一番、「疲れた。試合で疲れたというより、この2か月の間に試合の中止、対戦相手の変更と、肉体的ではなく精神的にきつかったので、今こうやって無事勝つことができて肩の荷が下りた」と振り返りました。
また、ノックアウト勝ちの結果については「動きは悪くなかったし、うまさがある相手に対していいボクシングができた。手応えは最初のほうからあったので、どうやってフィニッシュにつなげていくかを考えていた」と明かしました。
その上で「すぐに階級を上げることはない。まだスーパーバンタム級で戦わないといけない相手もいるので、今後、大橋会長と決めていきたい」と話しました。