日本新聞: 新型コロナ尿検査で重症化を予測できる可能性研究グループ

新型しんがたコロナ尿にょう検査けんさで重症じゅうしょう化かを予測よそくできる可能かのう性せい研究けんきゅうグループ

Aug 4, 2020 14:08

Furigana

新型しんがたコロナウイルスによって重症じゅうしょう化かするかどうかを尿にょうの検査けんさで予測よそくできる可能かのう性せいがあるという研究けんきゅう成果せいかを国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンターのグループが発表はっぴょうしました。尿にょうに含ふくまれる特定とくていのたんぱく質たんぱくしつを調しらべるもので、今後こんご、患者かんじゃ数すうを増ふやして実用じつよう化かに向むけた研究けんきゅうを進すすめるということです。研究けんきゅうを行おこなったのは国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンターのグループです。

グループでは新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんし、当初とうしょ、軽症けいしょうだった41人にんについて、体内たいないの酸素さんそが少すくなくなると尿にょうに多おおく出でてくる「ＬえるーＦＡＢＰ」というたんぱく質たんぱくしつの量りょうと症状しょうじょうの変化へんかの関係かんけいを調しらべました。

その結果けっか、尿にょう検査けんさでこのたんぱく質たんぱくしつの量りょうが正常せいじょうよりも多おおかった13人にんのうち、8人にんで1週間しゅうかん後ごに症状しょうじょうの悪化あっかがみられ、このうち2人にんが人工じんこう呼吸こきゅう器きが必要ひつようなほど重症じゅうしょう化かしました。

一方いっぽう、たんぱく質たんぱくしつの量りょうが正常せいじょうだった28人にんは1人にんは症状しょうじょうが悪化あっかしましたが、重症じゅうしょう化かした人ひとはいませんでした。

グループによりますと、このたんぱく質たんぱくしつは既存きそんの検査けんさキットで検出けんしゅつできるということで、尿にょう検査けんさで重症じゅうしょう化かを予測よそくできる可能かのう性せいがあるとして、今後こんご、さらに人数にんずうを増ふやして研究けんきゅうを進すすめることにしています。

国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンターの片桐かたぎり大輔だいすけ医師いしは「重症じゅうしょう化かにつながる臓器ぞうきの低てい酸素さんそ状態じょうたいに、このたんぱく質たんぱくしつが反応はんのうしていると考かんがえられる。尿にょう検査けんさは負担ふたんが少すくないことから、さらに研究けんきゅうを進すすめて実用じつよう化かを目指めざしたい」と話はなしています。